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ジョン・ボーナム

John Bonham

1948年5月31日~1980年9月25日
本名 John Henry Bonham ジョン・ヘンリー・ボーナム

「ボンゾ」の愛称で知られるLed Zeppelin(レッド・ツェッペリン)のドラマー、ジョン・ボーナム(ジョン・ヘンリー・ボーナムJohn Henry Bonham)。驚異的なグルーヴとパワフルなドラミングで世界中のロックファンから絶大な支持を受ける伝説のドラマーです。米「ローリングストーン」誌が選ぶ「最も偉大な100人のドラマー」で1位になるなど、人気は絶大です。

バイオグラフィー

1948年5月31日生 イギリス・ウスターシャー州レディッチ
5歳からドラムを叩き始めますが、その頃はドラムではなくコンテナやコーヒーの空き缶などをドラムセットに見立てて叩いていました。当時のヒーローはMax Roach(マックス・ローチ)、Gene Krupa(ジーン・クルーパ)、Buddy Rich(バディー・リッチ)。10歳の時に母からパール社のスネアドラムを買ってもらい、のち15歳の時に父からプレミア社(一説にはtixon社とも)のドラムセットを買ってもらいました。ボーナムは地元のドラマーにアドバイスをもらいながら練習していたので、正式にドラムレッスンを受けたことはないといわれています。それでもボーナムはドンドン腕を上げ、地元のバンドに加入していきました。

1964年に学校を出てからは父のもとで大工の見習いをしながら、地元のバンドで演奏を続けます。2年ほど経って、ボーナムは運命的な出会いをします。その頃在籍していたバンドが解散してしまったので、安定した収入を得るためボーナムはあるブルースバンドに加入したのですが、何とそのボーカルが後のレッド・ツェッペリンのボーカルRobert Plant(ロバート・プラント)だったのです。
その後、ヤードバーズで活動していたギタリストのJimmy Page(ジミー・ペイジ)にプラントと一緒に誘われたことで「レッド・ツェッペリン」が結成されます。ハードロックの代名詞ともいわれるレッド・ツェッペリンですが、代表曲「天国への階段」など、アコースティックギターを中心とした曲も多く、結成当初はフォークロックバンドを目指す構想もあったとか。しかしボーナムという「怪物」を要したことで、ハードロックの道を突き進むことになります。

ボーナムはレッド・ツェッペリンでスタジオアルバム9枚、ライブアルバム3枚を残します。数回のワールドツアー(日本には71年、72年と2度来日しています)も行い、バンドとしては成功を収めました。しかし1980年9月25日、とんでもない不幸がボーナムを襲います。前日である24日、リハーサルへ向かう途中に立ち寄ったパブから酒を飲み始め、リハーサル中~リハーサル終了後のパーティーとずっと飲み続けました。酔いつぶれてベッドに寝かされた時はすでに深夜でしたが・・・25日の午後、ベーシストのJohn Paul Jones(ジョン・ポール・ジョーンズ)とマネージャーがベッドで死んでいるボーナムを見つけました。死因は嘔吐物が喉に詰まったことによる窒息死だったとのこと。後の検死で多量のアルコール摂取のため、肺気腫を引き起こし、それが原因で呼吸不全になっていたことがわかりました。ボーナムの死によって、レッド・ツェッペリンは予定されていたツアーを中止。さらにバンド自体も継続ができなくなったと判断し、解散することになりました。

ドラムプレイの特徴

ジョン・ボーナムのドラムスタイルは、一言でいえば「ハードロック・ドラミングの王道」でしょうか。あまりにも大雑把な表現ですが、それもそのはず、ボーナムが現在のハードロックドラミングの礎を築いたからです。それまでにもハードロックのドラマーは存在しますが、どこかジャズからの影響を感じました。それをもっと純粋にハードロックを表現したことで、ボーナムのプレイスタイル(=ハードロックドラミングの王道)が完成されたのでしょう。破天荒なキャラクターがクローズアップされがちですが、とてもまじめな人柄だったと推測できます。そういう意味では非常に革新的なドラマーでした。

また非常に大音量で叩きまくるイメージがありますが、それはあくまで表現の一部。楽曲やドラムソロを聴いてもわかりますが、きれいなダブルストロークや高速のフットテクニックが随所に見られます。3連譜を用いたフィルやビートはボンゾが作ったといっても過言ではありません。元々ジャズの影響を受けていたからか、大変繊細かつ高度なテクニックの持ち主です。また様々なジャンルに影響を受けていたことは確かで、レッド・ツェッペリンの楽曲の中でもレゲエ、ファンク、ブルースなどのエッセンスがちりばめられています。

ドラム・セッティング

基本的には1バス+1タム+2フロアの構成で、タムはスタンドにセットしていました。シンバルはハイハット、クラッシュ×2、ライドの構成が多く、ライドシンバルだけはバスドラムに付いているL字型マウントにセットされました。あとトレードマーク的にゴング、ティンパニ、ハイハットタンバリンがあります。


Led Zeppelin – Keith Moon On Stage (Los Angeles 1977) (Rare Film Series)
※5分33秒からザ・フーの奇人キース・ムーンが登場。バンドと仲が良かったこともあり、「Rock And Roll」を一緒に演奏しています。キースはタンバリンとティンパニでボーナムと協演しています。

使用機材

ドラム ※サイズは口径×深さ(インチ)

レッド・ツェッペリン結成当初はスリンガーランド社を使っていましたが、その後はラディック社を使い続けました。全体的に大きめのサイズで、バスドラムは26インチ、タム類(フロアタムを含む)は14~18インチです。ジョンはいくつかのセットを使用しましたが、スネアドラムは一貫してラディック社のLM402 Supraphonic(スープラフォニック)14×6.5インチを使いました。ここでは73~75年に使用した、一番有名であろう琥珀色のAmber Vistalite(アンバー・ビスタライト)のセットを紹介します。

ジョン・ボーナム:ドラムセット

  • A.スネアドラム14×6.5 LM402 スープラフォニック
  • B.タムタム 14×10 アンバー・ビスタライト
  • C.フロアタム 16×16 アンバー・ビスタライト
  • D.フロアタム 18×16 アンバー・ビスタライト
  • E.バスドラム 26×14 アンバー・ビスタライト

シンバル※サイズはインチ

シンバルはパイステ社です。ボーナムといえばパイステ社の「2002」シリーズを思い浮かべる人も多いと思いますが、「2002」シリーズが発売されたのは1971年。その後少しずつ「2002」へ移行していきますが、それまでは主に「ジャイアントビート」シリーズを使っていました。またハイハットは「サウンドエッジ」と呼ばれる種類で、ボトム側のエッジが波状に加工されています。この加工により、ハイハットを閉じたときの空気の抜けが良くなります。

ジョン・ボーナム:シンバルセット

  • A.ハイハット 15インチ シリーズ不明 サウンドエッジ
  • B.クラッシュ 18インチ ジャイアントビート ミディアムクラッシュ
  • C.クラッシュ 20インチ ジャイアントビートまたは602 ミディアムクラッシュ
  • D.ライド 24インチ ジャイアントビート ミディアムライド

その他の楽器

  • ティンパニ 29インチ ラディック マシンシリーズ
  • ティンパニ 30インチ ラディック ユニバーサルシリーズ
  • ゴング(銅鑼)38インチ パイステ シンフォニックシリーズ
  • カウベル 5インチ ラディック ゴールドトーンシリーズ
  • Ching Ring(ハイハット上部のタンバリン)Ralph Kester社 7インチ

その他の機材

  • フットペダル ラディック スピードキング
  • ドラムスティック promuco社Dino Danelli 2Aモデル
  • ドラムヘッド レモ コーテッドまたはコントロールサウンド(CS)

アルバム

Led Zeppelin IV(レッド・ツェッペリンIV)/レッド・ツェッペリン

Led Zeppelin IV

1971年にリリースされたレッド・ツェッペリン4作目のアルバム。現在、全米だけでも2,300万枚以上のセールスを記録しているツェッペリンの中で最も売れているアルバムです。アルバム名は便宜上「Led Zeppelin IV」とされていることが多いのですが、実はこのアルバムにはタイトルがありません。代表曲である「Stairway to Heaven(天国への階段)」や「Rock and Roll(ロックンロール)」の他、「Black Dog(ブラック・ドッグ)」などが収録されています。このアルバムの秀逸さから、今まで批判的だったメディアからも評価されるようになりました。

Led Zeppelin I(レッド・ツェッペリンI)/レッド・ツェッペリン

Led Zeppelin I

1969年にリリースされたレッド・ツェッペリンのデビューアルバム。1曲目の「Good Times Bad Times(グッド・タイムズ・バッド・タイムズ)」は必聴です。随所に出てくる3連符の頭を抜いた高速バスドラムは圧巻です(初出は0分25秒頃)。このフレーズをボーナムはシングルペダルで演奏しています。