初心者必見!ドラムスティックの種類と選び方[記事公開日]2022年7月10日
[最終更新日]2024年3月30日

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1:ドラムスティックとは ├ 各部位の名称 ├ サイズに関して ├ ドラムスティックのサイズ表記 └ その他の項目 2:ドラムスティックの種類 ├ 素材 ├ チップの形状特性 ├ チップの種類 │ └ 選ぶ時の優先順位! └ ドラムスティックの仲間達    └ シグネイチャーモデルって? 3:主なドラムスティックメーカー国内メーカー国外メーカー

ドラムスティックの種類

ドラムスティックの種類は様々ですが、重要な要素である「素材」と「チップの形状」から分類、解説していきます。

素材

ドラムスティックに使用される「素材」は木材である「ヒッコリー」「オーク」「メイプル」「バーチ」以外にも、「カーボン」「アルミ」などの素材を使用する場合もあります。使用された素材によって特性が変わりますので覚えておきましょう。

ヒッコリー

最もスタンダードな素材が「ヒッコリー」です。野球のバットにも使用されている木材で、丈夫かつサウンドの抜けも良く、リリースされているドラムスティックの半数以上はヒッコリーで作られています。初心者にはもちろん、どんな方にもおすすめな素材です。

ヒッコリーのスティックを…
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オーク

「オーク」は「ヒッコリー」よりも丈夫ですが、その分重く、サウンドもヘヴィになります。メタルやハードロックなどハードヒッターなどにはおすすめですが、手首への負担がかかるので要注意です。また、ヒッコリーよりも価格が安い傾向にありますが、初心者の方にはヒッコリーをおすすめします。

オークのスティックを…
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メイプル

最も軽い素材は「メイプル」であり、耐久性は低いですが、コントロールしやすく繊細なタッチが特徴です。ライドシンバルのレガート奏法がメインであるジャズで使用されることが多く、それ以外のジャンルでは耐久性の問題から使用されることは少ないでしょう。

メイプルのスティックを…
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バーチ

スネアドラムやドラムセットの素材として有名な「バーチ」ですが、「オーク」よりも重く、加工が難しい木材です。ラミネート加工されることがほとんどで、ポピュラー音楽ではあまり使用されず、クラシック音楽などで演奏するコンサートスネア用のドラムスティックとして使用されることがあります。
※現在、国内で購入出来るバーチ材を使用したドラムスティックはほとんどありません。

木材による違い《まとめ》

バーチ オーク ヒッコリー メイプル
重量 重い やや重い 標準 軽い
耐久性 高い やや高い 標準 低い
おすすめな
ジャンル
クラシック ハードロック オールラウンド ジャズ

カーボン

「カーボン」は炭素繊維と、樹脂を配合して作られた素材で、木材よりも耐久性が高いことが特徴です。木材に比べ密度が高いため、重く、サウンドは少し硬めであり、特に初めてシンバルを叩いた時に違和感を感じることもあるかもしれません。もし、自分自身に合ったドラムスティックが中々見つからない時は試してみても良いでしょう。

カーボンのスティックを…
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アルミ

「AHEAD」というドラムスティックメーカーが開発したのが、金属である「アルミ」を芯に、シャフトに「ポリウレタン」、チップに「ナイロン」を使用して作られた特殊なドラムスティックです。楽器を叩く部分はナイロンやポリウレタンであり、消耗したら交換する仕組みになっています。こちらも耐久性は高いですが、サウンドの違いは多少気になるかもしれません。メタル、ハードロックドラマーが使用している事が多いです。

アルミのスティックを…
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ナイロンチップ

「チップ」部分の素材に「ナイロン」を使用したものがあります。木材そのものであるウッドチップに比べ、ナイロンチップは耐久性が高く、明るく粒立ちのある音が特徴です。シンバルによっては少し甲高く聞こえてしまう場合がありますので、ジャンルや楽器との相性も考えて選ぶと良いでしょう。

ナイロンチップのスティックを…
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チップの形状特性

サウンドやプレイスタイルへの影響も多いきいのが「チップの形状」です。大きく分けると「ラウンド(丸)」「オーバル(楕円)」「トライアングル(三角型)」の3つに分類されています。まずはこの3つの形状におけるスティックと各楽器との接地面積による違いを解説します。どのチップがどのような特性なのか把握しておくと迷わず選べることができるでしょう。バスケットボールとラグビーボールのバウンドの違いをイメージすると分かりやすいです。

「ラウンド(丸型)系」

どの部分で叩いても楽器との接地面が同じなのが「ラウンド(丸型)」です。バウンドが均等なため、コントロールが容易であり、安定したビートを叩きやすく、初心者にもおすすめな形状です。また、粒立ちの良いサウンドを求める方にもおすすめです。

「オーバル(楕円型)系」

「オーバル(楕円型)」は楽器に対して並行にすると接地面が大きく、角度をつけると小さくなる特徴があります。接地面が大きくなればパワーが伝わりやすく、音量も上がり、ニュアンスを変えたい時には角度を変えることにより、サウンドを変化させることが出来ます。

「トライアングル(三角型)系」

「オーバル(楕円型)」と逆の性質があるのが「トライアングル(三角型)」です。並行にすると接地面が少なく、角度をつけると接地面が大きくなります。オーバル(楕円)よりもコントロール精度が求められますので、どちらかといえば中級者、上級者向けの形状と言えます。

チップの種類

次に様々なチップ形状を解説していきます。各メーカーにより呼び方が変わる場合もあり、個人の見解によっても多少認識が違う可能性がありますが、ここではメーカー情報に準拠して解説していきます。

ラウンド(丸型)

上述した「ラウンド(丸型)系」チップそのままの形状です。チップサイズの大小によって接地面が変わりますので、粒立ちの良さを求めたい方はそこまで大きくないサイズを選ぶと良いでしょう。サイズが大きいとバウンドは均等ですが、「オーバル(楕円型)」よりのサウンドになります。

バレル(樽型)

「ラウンド(丸型)系」のチップですが、樽のように若干角張っているのが「バレル(樽型)」です。こちらも粒立ちが良く、はっきりとしたサウンドを求める方に適しています。楽器に対して並行気味に当てれば「ラウンド(丸型)」よりもパワーが出せます。初心者にもおすすめなチップです。

タージマハル(円錐型)

「タージマハル(円錐型)」は「ラウンド(丸型)系」と「トライアングル(三角型)系」の特性を持っています。インドの文化遺産として有名な建造物に似ていることから命名されており、国内ではあまり効き馴染みがないかもしれません。円錐型とも呼ばれることがあり、「ラウンド(丸型)」に対し、先端が尖っているのが特徴です。

オーバル(楕円型)


上述した「オーバル(楕円型)系」チップそのままの形状です。安定したプレイを求める方は「ラウンド(丸型)」に寄った丸みを帯びたタイプがおすすめです。逆に細長いタイプの場合はニュアンスの変化もつけやすいでしょう。

ティアドロップ(涙型)

「ティアドロップ(涙型)」は「オーバル(楕円型)系」と「トライアングル(三角型)系」の性質を持っており、ドラムスティックを当てる角度によってニュアンスを変えたり、パワーを出す事が可能です。コントロールはやや難しめ。

エーコーン(どんぐり型)

最も「トライアングル(三角型)系」の性質を持っているのが、「エーコーン(どんぐり型)」です。形状はかなり三角形に近く、コントロールは難しいですが、その分様々な表現が可能なチップです。バウンドコントロールを練習するのにも最適です。

アロー(矢型)

「トライアングル(三角型)系」の中でかなり「オーバル(楕円型)系」に近いのが「アロー(矢型)」です。「ティアドロップ(涙型)」にも似ていますが、より細長くした形状です。角度によっては接地面が大きくなるため、パワーが必要な演奏に向いています。

チップレス(チップ無し)

「チップレス(チップ無し)」はその名の通りチップやネックがなく、テーパーという概念がありません。チップがないため、パワーはありますが、粒立ちを出すことは難しいでしょう。上達すれば粒立ちの良いビートを刻むこともできますが、かなりのスキルを要します。

選ぶ時の優先順位!

つづみちゃん

「素材やチップだけでもこんなに違いがあって何から選べば良いか分からない!」という方はこちらの優先順位を参考にしてみてください。

  • 1.太さ
  • 2.長さ
  • 3.素材
  • まずはこの3つがポイント。「なんとなく自分の手に馴染むなー」と感じたらOKです。それが一番大事!素材は「ヒッコリー」を選びましょう。

  • 4.チップの形状
  • 初心者はなるべく丸いチップ、音に変化をつけたい方は楕円や三角などで選びましょう。ただ、手に馴染むスティックが希望のチップじゃなくても問題ないので大丈夫!

  • 5.その他の項目
  • バランスや重心、ピッチなどを最初から判断できる人はいないでしょう。現在日本で購入できるスティックのほとんどはバランスも取れており、クオリティも高いのでそこまで気にしなくても大丈夫!こだわり抜くのもアリ。

スティックは木製であることがほとんどのため、同じモデルだったとしても個体差があります。消耗品でもありますので、まずは直感で選ぶ、そして何よりドラムを叩きましょう。たくさん使ってたくさん折って、自分自身に合ったスティックを見つけていくのも醍醐味の1つです!

ドラムスティックの仲間達

スティック以外にもドラムを演奏する際に使用するアイテムがあります。ジャンルやプレイスタイルに応じて使い分けられるよう揃えておくのもおすすめです。

ブラシ

ジャズを演奏する際に良く使用するのが「ブラシ」です。ドラムスティックと同じように叩くだけでなく、スネアドラムを「擦る」奏法が特徴です。トラディショナルなものは金属製ですが、プラスチックやナイロン製のものも人気があります。近年ではカホンでの演奏に使用することも多く、専用のブラシも存在します。

ブラシを…
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ロッド

「ロッド」は細長い木の棒を何本か束ねた形状をしており、ドラムスティックで叩くよりも柔らかいサウンドで音量を抑える事ができます。パーカッション全般に幅広く使用でき、ドラムセットで使用する場合はアコースティックライブなどで活躍する機会は多いと言えます。ドイツ語で棒を意味する「Rute(リュート)」と呼ばれることもあります。

ロッドを…
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マレット

主に音階がある打楽器に使用されているのが「マレット」です。先端の素材の違いにより大きく分けて3つの種類に分かれています。ドラムセットで使用する場合は、シンバルを段々と強く連打していく「シンバルロール」奏法の際に使用します。

  • ラップドマレット:チップ(チップ自体はアンラップドマレットの素材と同じです。)に毛糸やラテックスなどの柔らかい素材が巻いてあり、マリンバやビブラフォンなど剛性があまり高くない鍵盤楽器に使用します。
  • アンラップドマレット:ゴム、ナイロン、アクリル、木など硬い素材をチップに採用しており、グロッケンシュピールやシロフォンなど剛性が高い鍵盤楽器に使用します。
  • フェルトマレット:フェルトを何層も重ねて作られており、ティンパニや音階の無い打楽器に使用されます。球体ではなくタイヤの形をしているのが「カートホイールマレット」と呼ばれます。

マレットを…
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シグネイチャーモデルって?

つづみちゃん

「シグネイチャー」という単語聞いたことのある方は多いでしょう。ドラムだけに限らず楽器には様々な「シグネイチャーモデル」が存在します。本来はサイン、署名という意味ですが、シグネイチャーモデルの場合、「有名ミュージシャンが使用しているモデル」を意味し、実際に本人が使用しているものと全く同じものもあれば、レプリカや廉価版などもそう呼ばれることがあります。ドラムスティックにも多くのシグネイチャーモデルが存在し、実際に本人が使用しているケースが多いです。ドラムスティック選びに迷ったら「シグネイチャーモデル」を選ぶのは大いにアリです!

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