パーカッション・マレットおすすめ15選!《ブラシ、ロッド、マレット》[記事公開日]2024年1月28日
[最終更新日]2024年1月28日

ドラムスティック以外にもドラムやシンバルを叩く道具は様々な種類があり、主に「ブラシ」「ロッド」「マレット」に分類されます。ジャズやアコースティックセットなどで音量を抑えたり、独特のニュアンスが必要な場合に活躍しますので、ドラマーの方は選び方を熟知しておきましょう。この記事ではそれぞれの特徴の解説やおすすめ品を紹介してきます。

目次

1:ブラシの基礎知識を解説!おすすめのブラシ5選 2:ロッドの基礎知識を解説!おすすめのロッド5選 3:マレットの基礎知識を解説!おすすめのマレット5選

1:ブラシの基礎知識を解説!

「ブラシ」は、金属もしくはプラスチックで作られたワイヤーを箒のような形状にしたパーカッション・マレットの1種です。柄は木材やアルミで作られ、グリップ向上のためゴムがコーティングされていることが多く見受けられます。ワイヤー部分が伸縮するものもあり、ワイヤーの長さによってサウンドを変化させる、柄の中に収納することでワイヤーを保護したり、持ち運びやすくなる、などのメリットがあります。伸縮タイプの場合、グリップエンド部分はループ形状やボール形状になっていることがほとんどです。音量を小さくするだけでなく、スネアドラムを擦ること(スイープ奏法)で特徴的なサウンドとグルーヴを生み出すことができます。

ブラシの歴史

1920年代にジャズというジャンルが確立されましたが、当時はアンプやスピーカーなどが無かったため、他の楽器と音量のバランスを取る方法として”金属製のハエ叩き”を用いて演奏するようになり、これがブラシの誕生と言われています。特に1940年代以降のビッグバンドからモダンジャズへの移行により、トリオ(3人組)やカルテット(4人組)のバンド形態が増えたことで、高度なブラシテクニックや新たな製品が誕生していきます。現在ではジャズだけでなく、ロック、カントリーなど他ジャンルにおいても使用されています。


※「Dave Brubeck Quartet」で活躍した「ジョー・モレロ」氏のブラシ演奏。「Take Five」を生み出したレジェンドドラマーによるブラシならではのスムースなサウンドとグルーヴを感じることができます。

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おすすめのブラシ5選

ここではおすすめのブラシを5つ紹介していきます。

メーカー / 型名 素材 伸縮 おすすめジャンル

VIC FIRTH / VIC-HB
ワイヤー ⚪︎ ジャズ

Promark / PMNB5B
ナイロン ⚪︎ オールラウンド

YAMAHA / BR350
ワイヤー ジャズ

Pearl / 722E
ワイヤー × ジャズ

VATER / VBLM
ポリマー パーカッション

VIC FIRTH / VIC-HB

国内外問わず世界中のドラマー達が愛用しているブラシの1つが「VIC FIRTH / VIC-HB」です。ラバー素材を採用したグリップ部分は13.5mmで、伸縮可能な金属ワイヤータイプとなっています。ジャズをメインにしている方からこれからやってみたいという方まで誰にでもおすすめできる1本です。

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Promark / PMNB5B

「Promark / PMNB5B」はグリップが5B(15.1mm)サイズのナイロンブラシです。ソフトタッチのグリップと内部に搭載されたカウンターウェイトによってドラムスティックのようにコントロールすることができ、サウンドも柔らかくオールジャンルに対応しています。シャフト内部への収納も可能。

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YAMAHA / BR350

1992年に発売して以来、今なお高い人気を誇っているのが「YAMAHA / BR350」です。シンプルなワイヤータイプのブラシであり、振り出し式(伸縮式)となっているため、ややコツが必要ですがシャフト内部への収納も可能です。手頃なブラシが欲しい方におすすめです。


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Pearl / 722E

「Pearl / 722E」も長年多くのジャズドラマー達に愛用されています。伸縮はできませんが、シンプルかつ手頃な価格のワイヤーブラシが欲しい方におすすめなモデルです。


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VATER / VBLM

ブラシと分類されていますが、ロッドとしても使用できるのが「VATER / VBLM」です。特殊な波形ポリマーを束ねており、ドラムスティックで演奏する感覚でブラシのタッチを表現することが可能です。グリップは20mmとやや太めですが、カホンなどパーカッションの演奏においても活躍します。収納はできませんが、ブラシの開き具合を調整することも可能です。

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2:ロッドの基礎知識を解説!

「ロッド」は「リュート」や「マルチロッド」とも呼ばれることがあり、数本の細い棒を束ねることで作られています。一般的なサウンドはドラムスティックとブラシの中間程度の音量ですが、束ねる強さ(広がり方)を調節するバンドがついているものもあり、強くすればドラムスティックに近付き、弱くすればブラシに近付きます。ブラシに比べて専用の奏法がないため、通常のドラムスティックと同じ奏法で演奏することがほとんどであり、単純に音量を下げたい方はロッドを使用することをおすすめします。特にアコースティックライブなどで活躍するパーカッション・マレットです。


※1993年に行われた「NIRVANA」のMTVアンプラグド・ライブでロッドを使用した「デイヴ・グロール」氏の演奏。ロッドを使用することで音量は抑えつつ、サウンドの粒立ちは残すことができています。

ロッドの歴史

1782年に使用が確認されている「リュート」は本来クラシック音楽においてバスドラムを演奏する際に用いられていました。その後ドラムスティックメーカーである「Promark」がドラムセットに対応したリュートとして1985年に発売した「Hot Rod」を皮切りに、現在に至るまで多くのメーカーから束ねる本数や太さなど変えた様々な種類のロッドが発売されています。

おすすめのロッド5選

ここではおすすめのロッドを5つ紹介していきます。

メーカー / 型名 素材 サイズ(長さcm × 太さmm) 調整

Promark / Hot Rods
バーチ 40.64cm × 13.97mm ×

VIC FIRTH / VIC-RXM
バーチ 41.28cm × 14.7mm ⚪︎

MEINL / SB206
ナイロン 40.7cm × 16.5mm ⚪︎

VATER / VMAS
ウッド+ナイロン 40.96cm × 15.1mm ⚪︎

PLAYWOOD / MR-15B
バンブー 40cm × 15mm ×

Promark / Hot Rods

世界初のドラムセット用ロッドである「Promark / Hot Rods」は現在でも最も優れたロッドの1つと言えます。19本のバーチを束ねて作られており、グリップは13.97mmとやや細めでコントロールがしやすく、程よいボリューム感で演奏ができます。広がり方の調整はできませんがシャフト部の補強により高い耐久性を持っています。

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VIC FIRTH / VIC-RXM

「VIC FIRTH / VIC-RXM」は今までになかった新しい形状を持っています。ドラムスティックのショルダーから上が11本のバーチで作られたロッドになっているため、コントロール性能が高く、クローズドリムショット(クロススティッキング)にも対応することが可能。リングを調整すれば細かなサウンドメイクをすることもできます。

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MEINL / SB206

ドラムセットからカホンまで幅広い楽器やジャンルに対応するために作られた「MEINL / SB206」は特におすすめです。耐久性に優れたナイロンロッドはリングで束ねられており、幅広い調整が可能。やや太めのウッドグリップによって扱いやすいロッドとなっています。

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VATER / VMAS

「VATER / VMAS」は7本のウッドと6本のポリマーを束ね合わせて作られているロッドです。数あるロッドの中でも耐久性はトップクラスであり、リングでの調整によって幅広いジャンルや楽器に対応できるサンドメイクが可能です。5Bサイズのグリップも持ちやすく、おすすめです。

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PLAYWOOD / MR-15B

コストパフォーマンスを求めている方には「PLAYWOOD / MR-15B」がおすすめです。バンブー(竹)で作られているためバーチロッドに比べるとサウンドはやや硬めですが、耐久性もあるため初心者にもおすすめです。


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3:マレットの基礎知識を解説!

「マレット」は先端がボール形状や円筒状になっている棒状になっています。グリップからシャフト部分は木材もしくはプラスチックで作られており、先端のヘッド部分は木材やフェルトなどが用いられます。それぞれの特徴は以下の通りです。

  • ラップド・マレット:ゴム、ナイロン、アクリルなどで作られたヘッド部分に糸や紐、ラテックスなどの柔らかい素材でカバーしたものが「ラップド・マレット」です。マリンバやヴィブラフォンなどの比較的柔らかい楽器の演奏に向いていますが、耐久性の高い楽器に用いられることもあります。
  • アンラップド・マレット:ヘッド部分に糸などが巻かれていないものが「アンラップド」であり、ブラス、ゴム、ナイロン、アクリルなどが使用されます。グロッケンシュピール、シロフォンなど耐久性が高い楽器に向いています。
  • フェルト・マレット:2枚のワッシャーで挟まれた多層のフェルトで形成され、主にティンパニの演奏に使用されるのが「フェルト・マレット」です。別名「カートホイール・マレット」

ドラムセットではシンバルロールをする際に用いられることが多く、ドラムスティックよりも強弱がつけやすい傾向にあります。

※「マレット」はパーカッションを演奏する道具の総称ですが、この記事では上記の形状や特性を持つものとして説明しています。

マレットの歴史

世界最古のマレット・パーカッションは石で作られた石琴とも言われていますが、少なくとも紀元前3500年には「シロフォン」と呼ばれる楽器が誕生しています。その後アフリカで作られたものは「マリンバ」と呼ばれるようになり、同時にマレットも進化していきます。1900年に入るとヴィブラフォンやグロッケンシュピールが開発されたことで、マレットもよりバリエーションが増え、現在に至るまで素材や形状が改良されてきました。

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※ビバップを代表するドラマーの1人「マックス・ローチ」氏によるマレットを使用したドラムソロ。ドラムスティックよりも倍音やサスティーンが伸びるため、ティンパニのようなクラシカルなドラムサウンドになっています。

おすすめのマレット5選

ここではおすすめのマレットを5つ紹介していきます。

メーカー / 型名 素材 サイズ(長さcm × 太さmm)

MEINL / SB401
ミディアムソフト・フェルト 39.5cm × 14.4mm

VIC FIRTH / PST1
フェルト 公式掲載なし

Zildjian / Travis Barker Double – Stick Mallet
ハード・フェルト 41.6cm × 15.1mm

VIC FIRTH / VIC-BCS1
毛糸 39.2cm × 12mm

YAMAHA / MR-2020
毛糸 40cm

MEINL / SB401

「MEINL / SB401」はドラムセット向けに開発されたミディアムソフトのフェルトマレットです。グリップ部分は5Aサイズ(14.4mm)のヒッコリーで作られており、ドラムスティックと同感覚でコントロールもしやすいため、様々なジャンルに対応可能な初心者にもおすすめなマレットになっています。

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Promark / PST1

「Promark / PST1」は初心者から上級者まで誰にでもおすすめできるティンパニマレットです。グリップ部分はメイプルを採用しているため、軽くて繊細なタッチも可能とフィーリングとレスポンスに優れています。パラシュートスタイルと呼ばれる継ぎ目のないフェルトによって音のバラつきが出にくいのも特徴です。


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Zildjian / Travis Barker Double – Stick Mallet

「Blink-182」のドラマー「トラヴィス・バーカー」のシグネイチャードラムスティックでもある「Zildjian / Travis Barker Double – Stick Mallet」はドラムスティックとマレットが一体化しているモデルです。5Bサイズでやや長めに設計されているためコントロールはやや難しいですが、1本で幅広い表現が可能です。


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VIC FIRTH / VIC-BCS1

「VIC FIRTH / VIC-BCS1」はサスペンドシンバル用に開発されており、シンバルの演奏には最も適しているマレットの1つです。特にシンバルロールを多用する場合には持っておいて損はありません。柔らかいラップドマレットのため、シンバルだけでなくその他パーカッションの演奏も可能です。


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YAMAHA / MR-2020

マーチングからクラシックコンサートまで幅広く使用できるマレット「YAMAHA / MR-2020」もコストパフォーマンスが良く、長年多くのパーカッショニストに愛用されてきました。レギュラーモデル(MR)シリーズにはヘッド部分の素材や硬さなど多くのバリエーションがラインナップされているため、自分自身に合ったマレットを選ぶと良いでしょう。


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ブラシやロッド、マレットを用いれば様々なジャンルや環境に適応でき、表現の幅も広がります。是非自分自身に合ったパーカッション・マレットを探してみてください。

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