音楽シーンのトップで活躍する「レフティ(左利き)ドラマー」は世界中にいますが、多くの場合右利き用のドラムセットで演奏していることが多いため、意外と知られていないのも事実です。この記事ではレフティドラマー向けのセッティングや奏法、著名なドラマーとその所属バンドなどを解説、紹介していきます。
目次
1:レフティとは? 2:レフティドラマーが初めに考える3つのこと ├ 左利き用のセットで演奏する ├ オープンハンドで演奏する └ 右利きと同じように演奏する 3:レフティ向けドラムセッティング ├ 完全に左右反対にセッティングする ├ ライドシンバルを左手側にセットする └ フロアタムを左手側にセットする 4:レフティドラマー紹介 ├ 左利き用セットで演奏しているレフティドラマー ├ オープンハンド奏法のレフティドラマー ├ 右利き用セットで演奏しているレフティドラマー └ 右利きでオープンハンド奏法のドラマー
「レフティ(Lefty)」とは左利きを意味しており、レフティドラマーは左利きのドラマーを指します。海外では「Left-Handed(レフト・ハンデッド)」や「Southpaw(サウスポー)」と呼ぶのが一般的です。
ミュージシャンの中でも特にギタリストにはレフティ奏者が多く、「ジミ・ヘンドリックス」や「カート・コバーン」等のギターヒーローが代表的であり、それゆえ”レフティ=天才”と呼ぶこともあるほどです。ギターやベースはレフティ専用の楽器が多く販売されていますが、ドラムの場合、セッティングをそのまま左右反転させえることで代用できるため、レフティ専用の楽器はほぼありません。(一部のメーカーから左利き用のキックペダルなどが発売されています。)また、右利き用にセッティングされたドラムセットを使用するケースが非常に多いため、レフティドラマーだと気付かない場合がほとんどです。
しかし、レフティは想像力を司る右脳が発達している傾向にあり、左右の手を同様に動かすドラマーにとって大きなメリットかつアドバンテージになると言えるでしょう。
レフティドラマーはまず初めにどういったプレイスタイルで練習、演奏していくかを考えましょう。3つのパターンが考えられますので、解説していきます。どのパターンで始めても問題はありませんし、もちろん途中から変更してもOKです。経験を積めば積むほどプレイスタイルを変更する際には苦労する可能性が高くなりますが、その分得られるスキルやテクニックも大きくなると考えてください。
※マルチプレイヤーのフィル・コリンズ(Genesis)はレフティドラマーの代表的な存在の1人です。
エレキギターやエレキベース等にはレフティ専用の楽器が存在しますが、ドラムセットはセッティングを反対にするだけでレフティ用として使用できるため、右利きと同じような考え方で練習を進める場合におすすめです。教則DVDやYoutube等の動画を参考にする場合は左右反転にする必要がありますが、現在はソフトやアプリが発達していますので、そこまで難しくありません。パラディドルなどのルーディメンツでは「RLRR LRLL」と右、左で手順が記載されているため、逆にして読む必要がありますが、最終的にはどちらの手順も練習するようになりますので、そこまで気にする必要はありません。
※レフティでオープンハンドと言えばビリー・コブハムは外せません。
レフティドラマーと聞くとほとんどの人がこの「オープンハンド」奏法を思い浮かべるでしょう。右利き用にセッティングされたドラムセットで演奏しますが、腕を交差させて右手でハイハット、左手でスネアドラムを叩く「クロスハンド」奏法に対して、左手でハイハット、右手でスネアドラムを叩くのが「オープンハンド」奏法です。ライドシンバルに関しては、右手で叩く、左手側にセットして叩く、クロスハンドで左手で叩くといったケースがあります。どのプレイスタイルでも問題はありませんが、ライドシンバルも左手側にセットして叩くのが最もおすすめです。右利きでもオープンハンド奏法を取り入れているドラマーも数多くいます。
※ドラムセットは右利き用なので気付きにくいですが、トラヴィス・バーカーは元々左利きです。
セッティングも奏法も右利きと同じように練習、演奏する方法です。右利きのドラマーは左手、左足にウィークポイントを抱えることが多く、ある程度上達した際にその壁にぶつかりますが、レフティの場合は初めに苦手な部分を克服することになりますので、ある日急激に成長する可能性が高いと言えます。エレキギターやエレキベースなど他の楽器にも共通し、まだ楽器を触ったことがないというレフティの方はこの方法で始める場合が多く、これから始めたいと考えている方は試してみてもよいかもしれません。
セッティングを工夫することで、レフティドラマーでも演奏しやすい環境を作ることができます。右利きの場合であっても、本来セッティングは自分自身に合わせて工夫するものなので、デメリットと感じる必要はありませんので、安心してください。ここではいくつかのおすすめなセッティング方法を解説していきます。
※イアン・ペイス(Deep Purple)は完全レフティ・セッティングで有名なドラマーの1人。
完全に左右反対にセッティングすれば右利きと何も変わらずに演奏することができます。このセッティングをしているドラマーが多くないことから視覚的には違和感を覚える場合もありますが、逆に個性的でインパクトを残しやすいとも言えます。演奏を見て覚えたりする際も、動画などを左右反転して見れば良いだけなので、デメリットはほぼありませんが、ライブハウスに出演する際に関しては、マイクセッティングに関わってくるため、PAさんの協力は必須となります。自身のこだわりをしっかり伝えていくことも重要ですが、事前に確認し、協力的なライブハウスを探して出演するのがおすすめです。
左右反対にセットするとなると大掛かりなイメージがありますが、ドラムセットを全て1から組む必要はありません。下記の手順でセットすれば、右利きの方とセッティング時間はほぼ変わりませんので、覚えておきましょう。
※スタジオなどドラムセットが常設されている場合の手順となります。
①ハイハットとライドシンバルの位置を入れ替える。
スタンドごと移動させましょう。
②スネアドラムとフロアタムの位置を入れ替える。
こちらもスタンドごと入れ替えてください。
③クラッシュシンバルの位置を入れ替える。
スタンドはそのまま、ウィングボルトを緩めて外し、シンバルだけ入れ替えます。
④タムタムの位置を入れ替える。
ハードウェアの種類にもよりますが、タムのみを外して入れ替えるだけで良いです。
⑤微調整を行って完成。
自身の追加機材がある場合は適時、変更していけば効率が上がります。
上記の作業自体は10分も掛かりません。右利きドラマーでも機材を持ち込む等があれば、これより時間が掛かる場合も往々にしてありますので、そこまで大変な作業ではないと覚えておいてください。
※サイモン・フィリップス(TOTO)は右利きですが、オープンハンド奏法で有名なドラマーの1人です。
ドラムセットは動かさずにライドシンバルのみを左手で叩ける位置にセットします。上記で紹介した、「オープンハンド」で演奏する場合、ハイハットだけでなく、ライドシンバルも左手で叩けるようになるためおすすめです。従来のセッティングよりもビートを生み出すシンバルが近い位置にあるため、演奏の幅も広がるなどメリットは大きいです。右手側、左手側の両サイドに違うライドシンバルを配置しても面白いですね。
※ハイハットの左側にフロアタムをセッティングしていることで有名なデイヴ・ウェックル。(右利きです。)
ハイハットの隣にサブスネアをセッティングするドラマーは多いですが、ライドシンバルと同様にフロアタムも左手側にセットしてみるのもおすすめです。両サイドにセッティングする場合がほとんどですが、セッティングを研究したり、奏法でカバーすれば左側のみにセットしてプレイすることも可能でしょう。オリジリナリティを追求したり、音数を増やしたい方におすすめなセッティングです。
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