音楽ジャンルによってリズムの核となるものは違いますが、ポピュラーミュージックには2,4と呼ばれるバックビートがかかせません。そのバックビートを主に打ち出していくのが、このスネアドラムです。
正面からの様子
ヘッド:
スティックのチップ部分で叩く場所です。各メーカーから様々な種類のヘッドが出ておりこれを変えることによりスネアドラムの音が変わります。(しかし!厳密に言えば他のパーツ1つ変えるだけで音は変わってきます。)
フープ:
スティックのショルダー部分で叩く場所です。オープンリムショットやクローズドリムショットを使う時に叩きます。
シェル:
スネアの胴部分です。ヘッドを叩いた振動がこのシェルの中で反響、増幅します。主に木胴と金属胴の2種類に分かれその中にも様々な種類があります。
テンションボルト:
ヘッドとシェルを止めるためのものです。スネアでは片面8個~10個の物が多いです。このテンションボルトの締め方の調節でチューニングをします。人によりチューニング方法は異なりますが、基本的には対角線上(☆を書く感じ)に締めていくのが一般的と思われます。
ラグ:
先述したテンションボルトを止めるためのものです。シェル自体に付いています。テンションボルトもラグも1つでも無いと均等に圧力がかけられなくなり非常にチューニングが困難、またはスネアとして機能しなくなってしまいます。
ストレイナー:
スナッピーを止める為のパーツです。オン、オフの切り替え、スナッピーをかけるテンションの調節などを行います。各メーカーにより調節の仕方なども異なりますが左右均等にスナッピーを装着できれば問題ありません。調節は自分の好みで!
ひっくり返した図
スネアサイド:
裏側のヘッドの部分です。このスネアサイド部分のチューニングも非常に大事です。いくら表のヘッド部分を最高にチューニング出来たとしても裏側のスネアサイド部分を適当にすると全く鳴りません。何事もそうですがバランスが大事です。分からなくなったら裏表同じテンションにするのがいいでしょう。
スナッピー:
スネアサイドにくっつける事によりスネアの音を出すスネアの核部分です。タム類とスネアの違いはこのスナッピー部分です。このスナッピーを変えるだけでスネアの音も大分変ります。良いヘッドを見つけるよりも良いスナッピーを見つけた方がヘッドも探しやすくなるでしょう。
サイズ(口径/深さ)について
一般的なスネアドラムの口径は14インチで、深さは5~6インチ半が大半です。 現在、浅いシェルのスネアのことを「ピッコロスネア」と呼びます。「ピッコロ」はイタリア語で「小さい」という意味なので「小口径のスネア」を総称して「ピッコロスネア」と呼ぶはずなのですが、明確な定義がないため少しずつ意味が変わってきているようです。ちなみに深いシェルは単に「深胴」と呼ばれ、特にカタカナの呼び方は決まっていないようです。また「小口径のスネア」を高音域が出るイメージから「ソプラノスネア」と呼ぶこともあります。
「自分だけのスネア(マイスネア)が欲しい!」と思っている人は多いはず。カタログを見ているだけでは当然わからないけど、楽器店に行って並んでいるスネアを全部と叩かせてもらうのは少々気が引ける…たとえ叩かせてもらっても、そもそもそれが良い音なのかわからないし、自分に合っているのか…悩みは尽きませんね。
まずスネアドラムの音の成分はあの「パンッ!」という音がほとんどです。これは裏の打面とスナッピーが接触したときに出る音で、スネアドラムの特徴となっています。あとはこの「パンッ!」に混ざる音色や余韻がそのスネアドラムのキャラクターになります。その混ざる音色や余韻はシェル、フープ、ヘッドが影響します。このページでは「シェル」と「フープ」について解説していきます。ヘッドについては次のページをご覧下さい。
ドラムヘッドの厚さと種類
シェルは主に金属製か木製です。なかには樹脂製のシェルも時々見かけますが、ここでは金属(メタル)と木材(ウッド)を紹介します。
メタルシェルは基本的に明るい音色で大きな音量が特徴です。また天候にあまり左右されないというメリットもあります。
【ドラム】スティール製のスネアの音
スチール(steel/鋼):
スチールは鋼(はがね)のことで、鉄を主成分とした合金のうち主に炭素を含むものをいいます。メタルシェルの中ではもっともポピュラーな素材です。加工もしやすくコストも安いのでビギナーズモデルから上級モデルまで幅広く使われています。
ブラス(brass/真鍮):
ブラスは真鍮(しんちゅう)のことで銅と亜鉛の合金です。黄銅とも呼ばれ、多くの金管楽器に使われています。ちなみに五円玉も真鍮です。
アルミニウム(alminium):
アルミニウムは錆びにくく軽量なのが特徴です。レコーディングした時の音が良いといわれますが、後述の「Ludwig Supraphonic LM400」や「Ludwig Supraphonic LM402」がレコーディングの現場でよく使われていることでもわかります。一円玉がアルミで作られているのはよく知られていますね。
コパー(copper/銅):
オーケストラで演奏されるティンパニに使われていますが、高音域が少なめの非常にまろやかな音色です。「メタルシェルらしくない」と形容されることもあります。
ブロンズ(bronze/青銅):
ブロンズは青銅(せいどう)のことで、銅とスズの合金です。銅に比べ剛性は高いので、音色も少し硬めになります。スチールなどと比べると少々中低音域が多めです。十円玉はこのブロンズで作られています。
音色 | 音量 | |
スチール | 明るくサスティーンが長い | 大きい |
ブラス | 明るく煌びやか | ブラス≧スチール |
アルミニウム | 歯切れがよい、サスティーン短め | アルミ≦スチール |
コパー | まろやかで高音少なめ | コパー≦スチール |
ブロンズ | スチールより中低音多め | ブロンズ≧スチール |
メタルシェル:材質による音色・音量比較
音量などはメタルシェルに敵わないものの、やはり温かみのある音色はウッドシェルの最大の魅力でしょう。
【ドラム】木製シェルのスネアの音
メイプル(maple/楓):
メイプルは楓(かえで)のことで、ハードタイプとソフトタイプがあります。ドラムに使われるメイプルは北米産のハードメイプルが多いようですが、もちろんソフトメイプルの商品もあります。木目の美しさでも知られ、バーズアイ、キルトなどの木目はシェルの合板の化粧板として使われることもあります。
バーチ(birch/樺):
バーチは樺(かば)のことで、木材としては桜に似ています。反りなどの狂いが少ないのが特徴です。メイプルの次によく使われる木材で、価格もメイプルより少し安価ですが、決してドラムとしての質が劣っている訳ではありません。
マホガニー:
マホガニーは日本では「桃花心木」と表記されます(読みはそのまま「マホガニー」)。16世紀に南米で発見された樹木ですが、現在はワシントン条約で天然木の取引が制限されるほどの貴重な木材です。
ブビンガ:
西アフリカを中心に自生する硬質の大木です。最近は大きな欅(けやき)が採れなくなっているので、大きな和太鼓を作るときに代わりにブビンガが使われるようになっています。
オーク(oak/楢または樫):
楢(なら)と樫(かし)を総称してオークといいます。ドラムの材料としては楢が使われることが多いようです。木目と木肌がきれいなのでヨーロッパでは「キング・オブ・フォレスト」と呼ばれます。
音色 | |
メイプル | 音の立ち上がりがよく芯がある 高音もしっかり出る |
バーチ | 高音は抑え気味で太い印象 サスティーンは短め |
マホガニー | 丸く温かみのある音 |
ブビンガ | 総合的にどの音域もよく出るが、特に低音はクリア |
オーク | パワーがあり、高音低音ともに芯のあるサウンド |
ウッドシェル:材質による音色比較
次はフープについてです。フープとはヘッド(打面)をシェルに固定させるための環状の部品です。ほとんどがスチール製ですが、時々ブラス製、チタン製、アルミ製、木製を見かけます。
ダイキャストフープ:
ダイキャストとは溶かした金属を金型に流し込んで成型する方法です。精密に出来あがる上、大量生産に向いています。厚さは2.5~3.0mmが平均的で、フープとしては厚めなので強度もあがり、少し高域が強調された音色になります。
プレスフープ:
一枚の金属板を圧迫して成型することをプレスといいます。厚さは1.6~2.3mmとダイキャストフープより少し薄めになり、その分やわらかい印象になります。オープンリムショットなどをした時は、プレスフープの方が手に感じる衝撃が少ないようです。
ロールフォーミングフープ:
ロールフォーミングとは、ローラーの間に金属板を通すことでその金属板を加工する方法です。全ての工程をオートメーション化できるため、プレスフープより加工のスピードが非常に早くなるのが特長です。
プレス加工とロールフォーミング加工でできるフープのひとつに「フランジフープ」があります。
フランジフープ:
フランジとは円筒などの「出っ張り」のことで、フープの断面に見られるカドのことをいいます。このフランジの数によってシングル、ダブル、トリプルの3種類があります。現在のフランジフープはほとんどがトリプルフランジフープです。
ラディック社の「スープラフォニック」は「世界で一番売れているスネアドラム」といっても過言ではない定番中の定番。「ラディアロイ」と呼ばれるアルミにメッキをコーティングした合金で作られています。サイズは直径14インチ×深さ5インチの標準サイズで、深さ6.5インチの深胴サイズ「LM402」も定番として君臨しています。名演の数々を後ろで支えてきた実力は本物です。
Supraphonicを…
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「値段が手頃」「ジャンルを選ばない」「チューニングがしやすい」をコンセプトに作られた、そうる透さん完全プロデュースのスネアドラムです。シェルのエッジの内側にシリコンが注入してあることで余分な倍音を減らすことができるなどの工夫がされています。
NSS1455を…
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まず目を引くのは「ダイアモンドプレート」と呼ばれる、鉄板の滑り止めに使われるデザインがシェルに施されていること。それにスチールシェルの厚さは3mm!一般的なメタルシェルが1~2mmであることから比較すれば特厚です。それゆえに物理的に「重い!」(苦笑)。ただ音量は大きいのでバンド内での存在感はピカイチです。
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メイプルとポプラの合板で温かくドライなビンテージサウンドを再現しました。加えてスナッピーの繊細さやチューニングのしやすさ等、現代の技術も取り入れられたとても扱いやすいスネアドラムです。
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