タムタム、フロアタム基礎講座《名称や素材など解説》[記事公開日]2022年8月25日
[最終更新日]2022年8月25日

タムタム

楽器単体で使用することはあまり多くない「タムタム」「フロアタム」は、場合によってはドラムセットに組み込まれない場合もありますが、ドラムをメロディックに演奏したり、ビートとビートの橋渡しをするフィルには欠かせません。この記事では「タムタム、フロアタム」の名称や素材に関してなどの解説を行います。

ドラムセットの基礎知識や選び方はこちらの記事を参考にしてください。
初心者必見!ドラムセット基礎講座《名称と役割》&価格帯別おすすめドラムセット

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1:タムタム基礎知識 2:フロアタム基礎知識 3:特選おすすめシリーズ5選

タムタム基礎知識

フロアタム

※サイズは 口径 × 深さ で表記しています。

「タムタム」(もしくは「タム」)はドラムセットの中においては「バスドラム」の上にセッティングされることが多く、ビートに組み込まれることもありますが、主にフィルインを行う際によく使用されます。1つのタムを使用する場合は「ワンタム」、2つの場合は「ツータム」、3つの場合は「スリータム」etc…と呼ばれます。「ツータム」の場合、インチが小さくピッチが高い方が「ハイタム」、インチが大きくピッチが低い方が「ロータム」となり、10インチのタムは「テンタム」と呼ばれることもあります。

国内においてスタンダードなサイズは12″ × 8″、13″ × 9″の組み合わせが多く、国外では10″ × 8″、12″ × 9″の組み合わせが多く見られます。(近年では国内でも10″ × 8″ 12″ × 9″の組み合わせを採用するメーカーが増えています。)また、バスドラム上にマウントするのではなく、タムスタンドなどにセッティングするのも最近の流行りです。

パーツの名称と役割

タムの名称

「タムタム」を構成するパーツの名称と役割を解説します。

バターヘッド

打面側のヘッドを英語では「Batter」、叩くという意味がある「バターヘッド」(もしくは「バターサイド」)と呼びます。スタンダードなものは「クリアーアンバサダーヘッド」が張られていることが多く、チューニングによりアタック音のピッチをコントロールするヘッドです。

ドラムヘッドに関してはこちらの記事を参考にしてください。
ドラムヘッドの厚さと種類

シェル

「シェル」は「胴」を意味し、サウンドを決定付ける重要な部分であり、主に木材で作られていることがほとんどです。タムやバスドラムに使用される場合は「合板」が多いですが、「単板」や「ステイブ」で製作されることもあります。木材の場合、温度や湿度に影響を受けやすいことも覚えておきましょう。

フープ

「シェル」の「エッジ」部分と「ヘッド」を密着させるパーツが「フープ(別称:「リム」)」で、アルミやスチール、木材などで作られています。金属の場合、大きく分けると明るく、柔らかめな「プレスフープ」と硬質でアタック感のある「ダイキャストフープ」の2種類があり、タム類の場合直接叩くことはあまり多くありませんが、音色にも影響を与えるパーツです。

テンションボルト

「テンションボルト」は「フープ」を固定し、「ヘッド」のチューニングを行うパーツです。フープとの間には「ワッシャー」が挟まっており、金属同士の摩耗や緩みを軽減させる役割があります。メンテナンスの際にテンションボルトのネジ山にグリスなどの潤滑剤を塗っておくことは重要ポイントです。

ラグ

「テンションボルト」の受け皿になっているのが「ラグ」です。各メーカーで様々な形状のものが作られており、「シェル」への干渉を少ないものが好まれています。メンテナンス時には内側からプラスドライバーでしっかり増し締めしておくことをオススメします。

タムホルダーブラケット

「タムホルダー」を取り付けるパーツが「タムホルダーブラケット」です。「シェル」に直接取り付けられているものや「ラグ」と一体化していたり、「フープ」に取り付けるものなどもあります。タムスタンドなどにセッティングする場合は付属していない場合もありますので確認しておきましょう。

エアホール

「エアホール」(「ベントホール」)は空気を逃すための穴として開けられており、これによりサウンドが抜けるようになります。エアホールがない場合は詰まったサウンドになりやすいため、ほとんどのドラム類には開けてあるのが確認できると思います。大きさや数などはメーカーやシリーズ、楽器の種類によって異なります。

ボトムヘッド

裏側のヘッドを「ボトムヘッド」と呼びます。「バターヘッド」と同じく「クリアーアンバサダー」を張っている場合が多く、サスティーンのピッチをチューニングをするヘッドです。バターヘッドよりもピッチを高くすることを「ベンドアップ」、低くすることを「ベンドダウン」、同じピッチにするのを「フラット」と呼びます。基本的には「フラット」、ロック系なら「ベンドダウン」、ジャズ系なら「ベンドアップ」のチューニングがおすすめです。

※素材やフィニッシュについてはこちらの記事を参考にしてください。バスドラム基礎講座《名称や素材など解説》

フロアタム基礎知識

「フロアタム」は「レッグ」が付いていて自立する「タム」であり、「バスドラム」に近い低い音が特徴です。フィルインだけでなくビートでも使用されることが多く見られます。「タムタム」と同じく1つなら「ワンフロア」、2つなら「ツーフロア」と呼びます。近年ではツーフロアのセッティングが人気を博しています。

スタンダードなサイズは16″ × 16″で、ツーフロアの場合は14″ × 14″か18″ × 16″のサイズと組み合わせることが多いでしょう。

パーツの名称と役割

「フロアタム」を構成するパーツの名称と役割を解説します。

バターヘッド

※「タムタム」の項目と同様のため、省略させていただきます。

シェル

※「タムタム」の項目と同様のため、省略させていただきます。

フープ

※「タムタム」の項目と同様のため、省略させていただきます。

テンションボルト

※「タムタム」の項目と同様のため、省略させていただきます。

ラグ

※「タムタム」の項目と同様のため、省略させていただきます。

エアホール

※「タムタム」の項目と同様のため、省略させていただきます。

レッグ

「フロアレッグ」、「フロアタムレッグ」とも呼ばれる「レッグ」はその名の通り「フロアタム」を支える足部分です。持ち運びなどする際に取り外すことができますが、忘れることが多いパーツの1つでもありますので注意しましょう。

レッグブラケット

「レッグ」を差し込む部分が「レッグブラケット」です。「タムホルダーブラケット」と同じく「シェル」に直接取り付けられている場合と「ラグ」と一体化している場合があります。特にマイドラムセットを持っている場合、構造を確認しておくと後で困ることが少ないでしょう。

ボトムヘッド

※「タムタム」の項目と同様のため、省略させていただきます。

※素材やフィニッシュについてはこちらの記事を参考にしてください。バスドラム基礎講座《名称や素材など解説》

特選おすすめシリーズ5選

最後に価格は度外視したおすすめのメーカー、シリーズを紹介します。ドラマーだったら一度は憧れるモデルであり、所有したいと感じるものばかりです。もし予算に余裕があれば検討する価値は間違いなくあるでしょう。

※アルファベット順

DW / JAZZ

「DW / JAZZ」シリーズは70年代後半から80年代前半のアメリカンサウンドをもとに考案されており、シェルにはメイプルとガムを採用し、ヴィンテージとモダンが同居する超オールラウンドモデルです。モデル名には「ジャズ」と冠していますが、どのようなジャンル、場所においても活躍できるため、使い勝手の良いドラムと言えるでしょう。


Ludwig / Legacy Mahogany

Ludwigのフラッグシップモデルである「Ludwig / Legacy Mahogany」はヴィンテージサウンドを最も体現しているモデルの1つです。マホガニーとポプラの合板にメイプルのレインフォースメントを装着しており、高音から低音までしっかり鳴ってくれる、モダン音楽でも使いやすいサウンドは多くのドラマーの憧れです。


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SONOR / SQ2

「SONOR / SQ2」は完全オーダーモデルであり、SONORの専用サイトから自身でシェルやパーツの素材からサイズなど全てカスタマイズすることができます。現在、シェルの素材はバーチ、メイプル、ビーチ、アクリルから選択可能となっています。自由、そして手軽にカスタマイズ出来るのは魅力的であり、購入価格も分かるので目標にするのも良いですね。


TAMA / Star Classic Bubinga

ハードロックやメタルなどヘヴィなサウンドが必要な方には「TAMA / Star Classic Bubinga」をおすすめします。ブビンガを採用していることから分かるように、強烈なアタック音と低音域が特徴であり、抜群のパワーを誇ります。世界中のヘヴィドラマー達が愛用しているのも頷けるクオリティです。


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YAMAHA / Recording Custom

現行の「YAMAHA / Recording Custom」は、当時世界中の多くのドラマー達が愛用していた名器中の名器「YD9000」をもとに「スティーヴ・ガッド」に協力を依頼し、再び誕生したモデルです。THEバーチサウンドと言えばこのモデルであり、レスポンスが良く、輪郭のくっきりしたアタック音と程良いサスティーンはオールラウンドに使用することが出来るでしょう。


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ここまで解説させていただいたタムタム、フロアタムの知識の中で知らなかった部分はあったでしょうか。全て知っていた方はかなりのドラムマニアと言えるでしょう。この記事がドラムセットを選ぶ手助けになれば幸いです。合わせてこちらの記事もご確認ください。バスドラム基礎講座《名称や素材など解説》

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