ドラムスローンの選び方&おすすめ10選![記事公開日]2022年6月16日
[最終更新日]2022年6月22日

ドラムスローン

多くのドラマーはスネアドラムやキックペダルを優先的に揃えている場合がほとんどだと思いますが、ドラマーにとって実は最も重要なアクセサリーの1つであるのがドラムスローンです。プレイにも多大なる影響を及ぼしますので、妥協せずに自身のプレイスタイルに合ったドラムスローンを選びましょう。この記事ではドラムスローンの選び方のポイントとおすすめモデルを紹介していきます。

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1:ドラムスローンとは?  ドラムスローンの歴史 2:ドラムスローンの種類 3:ドラムスローンの選び方 4:価格帯別おすすめドラムスローン10選  〜¥10,000  〜¥15,000  〜¥20,000  〜¥25,000  〜¥30,000  〜¥35,000  〜¥40,000  40,000〜

1:ドラムスローンとは?

ドラムスローン

「ドラムスローン」とは折り畳み、高さ調節が可能であり、3~5本の脚と回転する座面を持つ、腕置きの無い椅子を指します。背もたれが無いものがほとんどですが、中には付いている場合もあります。ドラマーはライブでも30分〜2時間以上、練習であればそれ以上座ったまま演奏することが多いでしょう。プレイだけでなく、身体への負荷にも影響を及ぼすため、ドラマーにとってドラムスローンは非常に重要なアクセサリーの1つであると言えます。座った時に膝が90℃になるように高さを調節するのが一般的ですが、それぞれのドラマーのプレイスタイルに合わせたセッティングが必要です。

ドラムスローンの歴史

それではここで簡単にドラムスローンの歴史を振り返ってみましょう。

A throne for the king of the band

スローン(Throne)は王座を意味しますが、何故そう呼ばれるようになったかは定かではありません。ドラマーがバンマス(バンドマスター)を務めることが多いことから、バンドの中での「王様」という意味合いで呼ばれているという説もあります。1930年台後半にアメリカのドラムメーカー「Ludwig」のカタログに「ドラマーズスローン」という名称が登場したのが初めてと言われており、同じくアメリカのドラムメーカー「Gretsch」や「Slingerland」は「ドラマーズチェアー」から「ドラマーズスローン」に名称を変え、1960年台には世界中で呼ばれるようになりました。そして現在では「ドラムスローン」と呼ばれるようになっています。
2014年に発表されたニューヨーク出身のドラマー「クリス・スミス」氏による1960年台から活躍していたビッグバンドリーダーでもあるジャズドラマーの「メル・ルイス」氏の伝記「The View from the Back of the Band」には「ジャズドラマーはステージの後方で、スローンと呼ばれている高いスツールに座っている。」と書かれています。
※参照元https://www.grammarphobia.com/blog/2018/12/drummer-throne.html

歴史や言葉の意味を知るとつい使いたくなってしまう用語ですね。これを読んだ方は是非「椅子」ではなく「スローン」と呼びましょう!

2:ドラムスローンの種類

様々なメーカーから多くのドラムスローンがリリースされていますが、ここでは大きく分けて3つの項目に分けそれぞれの種類を説明します。

シート

まずは安定性や演奏のしやすさ、身体への負荷などに関わってくる重要な要素である「シート」部分について形状の種類を解説していきます。
※素材に関しては後述します。

ラウンド

一番オーソドックスな形状がこの「丸型」とも言われる「ラウンド」タイプです。スタジオやライブハウスなどに据置きしているドラムスローンはラウンドタイプであることがほとんどです。安定感もあり、種類も豊富、安価なモデルもありますので入手しやすいタイプと言えるでしょう。

サドル

自転車の「サドル」に似ているため、「サドル」タイプと呼ばれています。他の形状に比べ足の可動域が広がるため、スムーズなフットワークが可能になります。慣れていないとバランスを崩しやすいため、ライブ本番などで使用する際はしっかり練習時にフォームの再確認をしておきましょう。

スクエア

「四角型」とも言われるのが「スクエア」タイプです。最もシート面積が広いタイプなので安定感は抜群ですが、足の可動域が他のタイプに比べると若干狭まりますので慣れが必要。種類が少なくどれも高額になるのがややネックですが、上級者は候補の1つとして検討してみても良いかもしれません。
※トラクタータイプも似ている形状のため、ここに分類しています。

バックレスト

正確には「シートの形状」ではありませんが、「背もたれ」が付いているのが「バックレスト」タイプです。腰への負荷軽減できるのが特徴であり、長時間の演奏をする方にはおすすめなタイプ。一部のスローンにはアタッチメントとして取り付けられるモデルもあります。
※「ラウンド、バックレスト」タイプや「サドル、バックレスト」タイプという組み合わせになります。

シートの素材はどんなもの?

つづみちゃん

シートの素材はフェイクレザーなどの合皮製と麻などのクロス製があり、クロス製の方が吸水性があるため耐久性が高いと言われていますが、吸水性の高いタオルを敷くことで合皮製でも汗によるダメージを軽減させ、長持ちさせられることができます。クロス製の方がコストがかかるため、比較的高価格な商品に多いですが、合皮製は低価格〜高価格まで種類は豊富です。シート素材へのこだわりがよほど強くなければ他のポイントを重視した方が良いでしょう。

高さ調節

「ドラム用」と考えた際に非常に重要なポイントが「高さ調節」です。ドラマーによってプレイスタイルは様々、スローンの高さも様々、プレイアビリティが非常に求められる部分です。ここでは「高さ調節するための機構」の種類を解説していきます。

パイプロッド

別称:クランプロッドなど
低価格帯のモデルに多いのが「パイプロッド」タイプです。スネアスタンドやシンバルスタンドと同じように座面と脚部をつなぐパイプで高さを調節し、ネジによって固定します。細かい調整が難しく、ネジが少し緩んでいるとプレイ中に高さがズレてしまう可能性があります。安価なモデルが多く入手しやすいのが一番の魅力でしょう。
※安価なモデルの中にはパイプに穴が開いており、ボルトを通して固定するタイプがありますが、高さが自由に調整できない事からドラム用としてはあまりおすすめしません。

スクリューロッド

よく見かける一番ポピュラーな機構が「スクリューロッド」タイプです。固定用のネジを緩め、座面部分を回すことによって高さを調節できます。回さないと高さが変わらない機構のため、ネジが緩んでいたとしても高さが大幅にずれるということはありません。「パイプロッド」タイプよりも細かく高さ調節できるのでどんなドラマーにも対応可能なドラムスローンです。
※固定用のネジはしっかり締めて使用してください。

ガスリフト

別称:エアーリフトなど
高価格なドラムスローンの中には油圧によって高さを調節する「ガスリフト」タイプが採用されているものがあります。レバーを引くと高くなり、レバーを引きながら体重をかけると低くなる機構で、一般的なオフィスチェアを想像していただければ分かりやすいと思います。高さ調節の自由度と安定感も兼ね備えており、安定したクオリティを誇りますが、コストがかかる事とあまり種類がないのがネックです。

レッグ

レッグは2種類ありますが、基本的には安定感のある「ダブルレッグ」タイプをおすすめします。また、レッグ本数は3脚もしくは4脚のモデルがありますが、3脚の方が倒れにくいためこちらを推奨します。
※ドラムスローンをセッティングする際にレッグの向きによって倒れやすさは変わりますので注意しましょう。

ダブルレッグ

多くのモデルに採用され、レッグ部分が2重になっているの構造が「ダブルレッグ」タイプの特徴です。「シングルレッグ」タイプよりも頑丈で安定感が増します。多少重量は増えますが、長く使用することを考えればこちらのタイプをおすすめします。

シングルレッグ

低価格モデルに多いのが「シングルレッグ」タイプです。レッグ部分がシンプルな構造になっており、「ダブルレッグ」タイプに比べ軽いのが特徴です。持ち運び用などにサブのドラムスローンとしてなら活躍する機会はあるでしょう。

ドラムスローンセッティング時の注意!

つづみちゃん

3脚のドラムスローンをセットする際には「レッグの向き」に注意してください!ここを間違えると安定性が大きく変わってしまいます。


画像のようにレッグの方向によって強さが変わります。座った際にレッグ部分が身体と同じ方向を向くようにしましょう。ハイハットペダルとキックペダルの中間、スネアの方向に向いて置く覚えると良いと思います。シンバルスタンドやスネアスタンドも実は同じ。是非自分自身でもどの方向からだと倒れやすいのかチェックしてみてください!
※重心を後ろにかけていて、スローンが浮いたりしてしまう場合はレッグの方向を逆にしてみてください。

3:ドラムスローンの選び方

選び方

ドラムスローンを選ぶ上で重要な3つのポイントを説明していきます。ご自身のプレイスタイルと照らし合わせて選んでみてください。

安定性重視

タムやシンバルなどの点数が多い多点キットや手数、足数の多いテクニカルなプレイが好きな方など安定性を重視したい方は「ラウンド、スクリューロッド、ダブルレッグ」タイプの組み合わせがおすすめです。クッションは硬いタイプの方が安定感が増します。フットワークに問題が出なければ「スクエア」タイプもおすすめです。

フットワーク重視

BPMの高いツーバスなどの高速連打が必要な曲やフットワークを駆使するプレイが好きな方は「サドル、スクリューロッド、ダブルレッグ」タイプの組み合わせがおすすめです。「サドル」タイプはドラムスローンを標準〜高目にセッティングする人と相性が良いでしょう。

低負荷重視

長時間の演奏や毎日のように演奏することが多い方や腰痛や身体にダメージがある場合には「バックレスト、スクリューロッド、ダブルレッグ」タイプの組み合わせがおすすめです。シートは「ラウンドorスクエア」タイプと組み合わせると良いでしょう。また、クッションは柔らかい方が腰などへの負荷は軽減することができます。
※ドラマーにとって身体は資本です!少しでも体に不調があればなるべく練習は控え、安静にしましょう。

4:価格帯別おすすめドラムスローン10選

価格帯によってバリエーションの違いが出やすいアクセサリーのため、価格帯毎におすすめを紹介してきます。ご自身の予算と合わせてご検討ください。
※価格帯はあくまで参考目安となります。ショップの違いや為替の影響により販売価格は異なりますのでご了承ください。

〜¥10,000

YAMAHA / DS550U

「YAMAHA / DS550U」はコストパフォーマンスが良く、低価格モデルの中でおすすめできるドラムスローンです。シンプルな設計ですが、どうしても予算を抑えたい方は、最低限揃えた方が良いモデルとしておすすめします。また、今回おすすめするドラムスローンの中で最も低くセットできるのも特徴です。

シート 高さ調節 レッグ
ラウンド
直径29.4cm
パイプロッド
37cm~55cm
シングルレッグ
3脚

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Pearl / D-790

¥10,000以下のドラムスローンの中では最もおすすめできるスローンです。「YAMAHA / DS550U」よりも若干値段は上がりますが、1番の違いは「ダブルレッグ」を採用しており、安定性が高いという点が良いポイント。こちらもどうしても予算を抑えたい場合のおすすめです。

シート 高さ調節 レッグ
ラウンド
直径30.48cm
パイプロッド
43cm〜65cm
ダブルレッグ
3脚

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〜¥15,000

TAMA / HT230

低価格ながら「スクリューロッド、ダブルレッグ」を採用しており、「ラウンド」タイプのシートはクッション製も程よくあり安定性も申し分ありません。TAMA独自の機構によりパイプロッドタイプとスクリューロッドタイプの特徴を併せ持った「素早く、細かく高さ調節が出来る」という点も魅力です。迷ったら「TAMA / HT230」を買いましょう。

シート 高さ調節 レッグ
ラウンド
直径33cm
スクリューロッド
46cm〜66cm
ダブルレッグ
3脚

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DW / 3100

¥15,000以下のドラムスローンの中で「TAMA / HT230」と双璧をなすのが「DW / 3100」です。こちらもコストパフォーマンスが高いモデルであり、「パイプロッド」タイプながら、2つのボルトで止めるメモリーロックをしっかり締めれば、安定感は全く問題ありません。一番低くセッティングしても53cmと高めになりますので、低くセッティングしたい方は要注意です。

シート 高さ調節 レッグ
ラウンド
直径33cm
パイプロッド
53.3cm〜68.6cm
ダブルレッグ
3脚

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〜¥20,000

TAMA / HT530

「TAMA / HT530」の特徴は「サドル」タイプのシートですが、クッションには硬質の発泡ウレタン、シート部はクロス素材を採用しており、硬さと柔らかさのバランスを持っています。座り心地にこだわりたい方におすすめのモデルです。サドルタイプのドラムスローンは標準〜高めのセッティングに向いていますので、低いセッティングをする方は良く検討した方が良いでしょう。

シート 高さ調節 レッグ
サドル
(W)約42cm(D)約45cm
スクリューロッド
45.5cm〜62.5cm
ダブルレッグ
3脚

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〜¥25,000

CANOPUS / CDT2-1HY

日本のドラムメーカー「CANOPUS」によって開発された「CDT2-1HY」は麻とレーヨンによる合成生地と硬質なウレタン素材により、座り心地が良く安定感のあるシートが特徴です。アメリカの有名ジャズドラマーである「ブライアン・ブレイド」氏のために開発されており、長時間座っているドラマーにとって負荷を軽減してくれるモデルとなっています。高めの調節になるため、特にジャズスタイルのセッティングの方におすすめです。

シート 高さ調節 レッグ
ラウンド
直径35.5cm
スクリューロッド
52cm〜72cm
ダブルレッグ
3脚

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〜¥30,000

DW / 9100M

アメリカのドラムメーカー「DW」のハイエンドシリーズの1つ「9100M」は、特殊構造で作られた「ラウンド」タイプのシート部とダブルロックを搭載した「スクリューロッド」タイプによる抜群な安定感が魅力です。DW製品の特徴として高めに調節できるタイプが多く、このモデルも同様です。海外製品全般にも言えますが、市場在庫が少ないため、時期によっては入手しにくい場合もあります。

シート 高さ調節 レッグ
ラウンド
直径35.6cm
スクリューロッド
50.8cm〜68.58cm
ダブルレッグ
3脚

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〜¥35,000

Pearl / D-3500BR

「Pearl / D-3500R」は「バックレスト」を搭載しており、抜群の安定感と負荷軽減を兼ね備えたモデルです。「サドル」タイプのシートにより演奏性も向上しており、人間工学に基づいた設計により身体へのダメージを軽減します。バックレストは高さを変えることができるため、背中〜腰の好きな位置に合わせることができる「痒いところに手が届く」設計が嬉しいですね。

シート 高さ調節 レッグ
サドル
バックレスト
49.6cm〜66.5cm ダブルレッグ
3脚

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〜¥40,000

Roc-N-Soc / MSSO-SQ-B & MS-BSO

「Roc-N-Soc」はアメリカのミュージシャン向けスローンメーカーです。ドラマーだけでなくピアニストやギタリスト、ティンパニ、コントラバス奏者向けにも開発しています。国内では知名度は高くありませんが、非常に高クオリティなクロス製の3種類のシートと3種類のレッグをセミオーダーのように組み合わせ、自分自身専用のドラムスローンを作ることができます。予算や納期が許すのであればベストバイなドラムスローンです。別売りでバックレストも取り付け可能です。

シート 高さ調節 レッグ
スクエア スクリューロッド
46cm〜61cm
ダブルレッグ
3脚

※上記の表はMSSO-SQ-BとMS-BSOのスペックです。

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¥40,000〜

DW / 9120AL


4脚仕様、「スクエア」と「サドル」タイプのシートの良い部分を合わせたオリジナルシェイプの「トラクター」シート、高さ調節は「ガスリフト」タイプと全ての部分で最大限までコストをかけて作られているのが「DW / 9120AL」です。価格から仕様まで個人差による好みが大きく分かれますが、良いドラムスローンの1つと言えますので紹介します。「バックレスト」も別売りで取り付け可能です。

シート 高さ調節 レッグ
トラクター ガスリフト
50.8cm〜69.9cm
ダブルレッグ
4脚

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ドラムスローンは消耗品!?

つづみちゃん

ドラムスローンは果たして消耗品と言えるのか?答えはズバリ「消耗品」です!もちろんスティックなどに比べれば長く使用できるものですが、頻繁に組み立てを行うことで金属疲労が起こりパーツが破損する、ネジ穴が緩くなってしまう、長時間座るものなので、汗によって座面がへたったり、摩擦により破れてしまうなどの問題も起こり得ます。パーツを購入し、交換するなど対処できる場合もあればスローン自体を交換しなくてはいけないこともあるでしょう。少なくとも価格帯によって長持ちするかどうかは変わってきますので、スネアやペダルだけでなく、ドラムスローンにも予算を割いてあげたいところですね!


ご自身に合ったドラムスローンは見つかりましたでしょうか?中々、多くのドラムスローンを試せる機会はないですが、日頃何も考えずに座っていた、「スタジオやライブハウスに置いてある」ものや「ドラマー仲間が持ち込んでいる」ものなどぜひ気になるドラムスローンがあれば試したり、調べてみたりして下さい!