初心者必見!ドラムのメンテナンス《ヘッド交換とチューニング》[記事公開日]2022年11月25日
[最終更新日]2023年1月17日

自分自身のスネアドラムやドラムセットを持っていると避けては通れないのが「メンテナンス」。ドラム類はギターやベースなどに比べると比較的頑丈と思われていたり、メンテナンスをそこまで重要視されない場合がありますが、他の楽器と同様にとても大事であり必要です。この記事ではスネアドラムを例にして誰でも簡単にできるクリーニングやメンテナンス、チューニング方法を解説していきます。

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1:メンテナンスの必要性メンテナンスを行うメリットメンテナンスをしなかった場合のデメリット 2:日々のクリーニングはとっても簡単!クリーニングに必要な道具シェルやパーツの磨き上げ 3:ドラムヘッド交換とメンテナンス場所や道具の準備を万全に!①まずはドラムヘッドを外そう!②シェル内部のチェックは超重要!③ボルトのグリスアップを忘れずに!④ドラムヘッドを張っていこう!⑤スナッピー取り付けは難しくない? 4:誰でも簡単!チューニング伝授あると便利なチューニングキーを紹介①チューニング前のセットアップで決まる?②締める順番と角度さえ覚えれば誰でも簡単!③慣れてきた人は音を聞いて微調整もアリ!

メンテナンスの必要性

「メンテナンスと言っても何をすれば良いのか、どんな効果があるのかいまいち分からない、、」という方も多いかと思います。特に初心者の方はどうしても演奏方面が気になってしまいますよね。まずはメンテナンスをすることで得られるメリットとしなかった場合のデメリットをまとめました。これを読めばきっと「メンテナンスをした方が絶対良い!」と思うはずです。

メンテナンスを行うメリット

メンテナンスを行うことで得られるメリットは他にもありますが、ドラマーに与える影響が大きいものを挙げてみました。

楽器を長く愛用出来る!

なんと言っても一番はこれです。値段は問わずせっかく購入した言わば相棒となる楽器は長く使用していきたいという方は多いと思いますが、定期的にメンテナンスをしてあげることで何十年と使用することが可能になります。もし今使用している楽器が壊れてしまったという場合でも遅くないかもしれません。パーツの交換や錆び取りなどで対処すれば案外簡単に直せることも多いでしょう。

楽器に対しての知識が増える!

メンテナンスをするにはある程度の楽器の知識が必要になります。日々繰り返して行くことで知識が溜まっていき、新しい楽器を購入する際に役立ったり、ライブやレコーディング時のアクシデントに対応できたり、仲間のドラマーへアドバイスをすることなどもできます。得られた知識をもとにプロドラマーのローディーになったり、楽器店で働いたり、演奏以外でもドラムに関連した仕事に活かせるのもおすすめなポイントですね。

練習の質がアップ、上達への近道!

メンテナンスやチューニングを繰り返していくことで、耳が良くなり、良い音で演奏する機会が増えていきます。バンドアンサンブルで他の楽器の演奏を聞けるようになったり、それに合わせたチューニングをすることもできるようになるとバンドメンバーやPA、レコーディングエンジニアからも重宝されるでしょう。ただフレーズを叩くだけでなく、音色に気を使うだけで1つ2つ上のレベルのドラマーになれることは間違いありません。

メンテナンスをしなかった場合のデメリット

反対にメンテナンスをしなかった場合どんなデメリットがあるのでしょうか。メリットを見るよりもメンテナンスが重要であることが認識できるかもしれません。

突然パーツが破損したり、アクシデントが起きやすくなる

最も重大なデメリットと言えるのが突然の故障やアクシデントです。演奏中にスナッピーが効かなくなるという比較的ダメージの小さいものから、ラグを留めていたボルトが緩んだことでラグ自体が折れてしまう、シェル内に木屑などが溜まりエッジが傷ついてしまい良い音が出せなくなる。などのダメージの大きいものまで起こる可能性があります。愛用していた楽器が急に使用できなくなるのは困りますし、テンションも下がってしまいますが、こういったアクシデントはメンテナンスをしておくことで防ぐことができます。

楽器の良さを引き出せない

メンテナンスやチューニングをきちんと行わないと本来ならポテンシャルがある楽器でも最大限引き出すことができなくなってしまいます。自分の楽器がどういった音色が特徴でどのチューニングがマッチしているのかが分かるだけでも演奏の幅も広がりますので、日々のメンテナンスやチューニングによって経験値を溜めていきましょう。

見た目が良くない

ずっと張り替えていないドラムヘッドや磨いていないシェルやパーツは見た目的にもあまり良くありません。楽器が綺麗なだけで練習や演奏のモチベーションに繋がりますし、汚れを取ることで音色も良くなります。ヴィンテージな見た目が好きであえて汚しているというこだわりを持った方以外はしっかりクリーニング、メンテナンスを行なってください。

日々のクリーニングはとっても簡単!

「クリーニング」は必要な道具も多くなく、誰でも簡単に行えますので、メンテナンスやチューニングの前にクリーニングを覚えてください。自分の楽器が綺麗になるだけで愛着も湧きますし、きっと嬉しくなるはずです。

クリーニングに必要な道具

クリーニングをする前に必要な道具を紹介します。どこでも買える揃えやすいものを紹介していますが、全く同じものを揃える必要はありませんので、選ぶポイントだけ押さえておいて下さい。

  • クロス:柔らかい布製などのクロスであれば何でもOK。薄くて丈夫なものだと長く使用できますが、汚れますのでそこまで高価なものを用意しなくても大丈夫です。キョンセームなどの本皮製クロスを使用する場合はクリーナーを使用せず、乾拭きだけで良いでしょう。
  • クリーナー:ドラム用のクリーナーでも良いですし、家庭の掃除用クリーナーでも対応可能ですが、「研磨剤」が入っているかどうかは必ず確認しておきましょう。研磨剤が入っていると金属も少しづつ削られてしまいますので、余程取れない汚れ以外には使用しないことをおすすめします。

注意点すること!

木胴シェルの場合、フィニッシュによってクリーナーが使用できるか変わってきます。カバリングであれば問題ありませんが、ラッカーやオイルの場合は塗料が溶けて(削れて)しまう可能性がありますので、乾拭きにしておいた方が良いでしょう。

シェルやパーツの磨き上げ


シェル、フープ、ラグ、ストレイナー、バットを磨いていきます。分解していないため、細かい部分の掃除は難しいですが、指でなぞるように拭いたり、綿棒などで掃除するのも良いでしょう。クリーナーを使用する場合は拭き残しがない様にしてください。念の為、仕上げで乾拭きをしておけば間違いありません。

ドラムヘッド交換とメンテナンス

ドラムヘッド交換は少しハードルが高く感じると思います。特に初心者の方は「壊れてしまわないか?元に戻せなくなるんじゃないか?」といった悩みを持っているかもしれませんが、この記事を見ながら行えば安心してドラムヘッド交換が行えると思います。こちらの動画でも解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

場所や道具の準備を万全に!


ドラムヘッド交換、メンテナンスに必要な道具はこちらです。一式をまとめて工具箱などに入れておくと準備も楽になります。

  • クロス:クリーニングの項目で紹介したので省略させていただきます。
  • クリーナー:クリーニングの項目で紹介したので省略させていただきます。
  • チューニングキー:写真には2種類写っていますが、ヘッド交換時のおすすめチューニングキーはラチェット式になっている「Revolution Drum / FIREFLY」です。
  • ドラムスローン:座るためではなく、取り外したドラムヘッドとフープを置いておくのにあると便利です。同じ様な形状の椅子などであればそれでも代用可。
  • プラスドライバー:シェル内部のネジ類の0増し締め用です。近年のものは大体プラスドライバーになっていますが、六角レンチやマイナスドライバーが必要になる場合もありますので、自分の楽器を確認してください。
  • グリス:潤滑剤であればジェルやオイル、ワックス、スプレーでもOKです。クレ5-56などが防錆、潤滑効果があるので使いやすくて良いと思います。
  • 容器
  • テンションボルトなど外したパーツを入れておく容器があると失くす心配がありませんので用意しておきましょう。ワッシャーなど小さいなパーツは失くしやすいので注意。

①まずはドラムヘッドを外そう!

テンションボルトを緩めてドラムヘッドを外します。緩める際はそこまで神経質になる必要はありませんが、バランスよく緩めていってください。全てのテンションボルトを緩めるのは結構大変なのでラチェット式のFIREFLYが活躍します。慣れている人はチューニングキーを2個使用したり、両手で作業すると作業効率が上がります。

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外したドラムヘッドとフープはまとめてドラムスローンに置いておくと管理がしやすいのでおすすめです。テンションボルトはフープから外す際は容器に入れておきましょう。ドラムスローンなどがなく、床などにおく場合は少し斜めにしてあげるとテンションボルトが抜けずに自立させることもできます。

②シェル内部のチェックは超重要!

意外とシェルの内部は木屑やホコリが溜まっていますので、ひっくり返したり、クロスで拭いたりして綺麗にしましょう。
ドラム類の命とも言えるエッジはしっかり拭いてゴミなどがついていない状態にしてください。傷や凹みなどが無いかも確認しましょう。
ラグやストレイナーなどは内側からレジで留められていますので、増し締めをしておきます。そこまで強く締める必要はありませんので、緩みが無いかをチェックしましょう。もし緩んだ状態になったままだと、ラグなどのパーツへの負担が増してしまい、折れることも多くあります。長期間メンテナンスがされていない中古品などにも良く見られます。

③ボルトのグリスアップを忘れずに!

テンションボルトのグリスアップをしておかないとネジ山が潰れてしまい、チューニングが出来なくなってしまいます。テンションボルト自体の交換で済めばまだ良いですが、ラグのネジ山が潰れてしまうこともあるため、定期的にグリスアップして対処しておきましょう。スプレーは吹きかけるだけなので簡単ですが、オイルやジェル、ワックスなどでもテンションボルトのネジ先端部分につけて回していくだけでグリスアップできるので簡単です。
もしネジ山が潰れているのを確認したら無理して回すと逆効果になりますので注意しましょう。

見逃しやすい注意ポイント!

テンションボルトについているワッシャーは割れてしまうこともあります。そのままにしておくとテンションボルトやフープへの負荷バランスが変わってしまい、チューニング精度も落ちてしまいますので、すぐに交換しましょう。おすすめはCANOPUSのボルトタイトです。皮製のため、テンションボルトが緩みにくいだけでなく、耐久性や音質の向上も期待できます。

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④ドラムヘッドを張っていこう!

ドラムヘッドの種類や選び方はこちらの記事を参考にしてください。
初心者必見!ドラムヘッド基礎講座《選び方&おすすめ10選》

ドラムヘッドを張る際はまずシェルの正面とドラムヘッドの正面を合わせましょう。音に影響はありませんが、見た目が綺麗です。テンションボルトをラグに取り付け締めていくだけですが、細かい部分はチューニングの項目で説明します。
スネアサイドの場合、スネアサイドフープにスナッピー取り付け用の穴が空いていますので向きを間違えない様にしてください。よく間違えて付け直すのはドラマーなら誰しもが通る「あるある」ポイントです。

⑤スナッピー取り付けは難しくない?

最後にドラマーの方から結構苦手という声をよく聞く作業である、スナッピー取り付けを解説します。スネアドラム特有のサウンドを象徴しているのがスナッピーなので、取り付け方も重要ですが、注意ポイントを押さえておけばそこまで難しくはありません。
外す際はストレイナー、バットに取り付けられているボルトを緩めて外すだけですが、どちらか一方だけ緩めることがないようにバランス良く緩めてください。スナッピーロープやスナッピーテープが入る隙間があれば大丈夫なので、少し緩める程度で問題ありません。

スナッピー装着時の注意ポイント!

  • ストレイナーはON状態にしておく。
  • ストレイナー調節ノブはやや緩めにセット
  • この2つはスナッピーを装着した際に、調節幅がある状態にするために必要です。調節ノブが締まっているとスナッピーをもっと張りたいのにこれ以上張れない、緩いとその逆になってしまいます。

  • 装着はバット側から
  • スナッピーはややバット側に寄せておく
  • スナッピーはスネアサイドの中心にくるようにセットしますが、ストレイナー側で引っ張る構造のスネアドラムが多いため、ややバット側に寄せておくとスナッピーをキツくした時でも中心の位置をキープできます。もし、エッジにスナッピーが乗ってしまっていたらやり直しましょう。

  • ボルトはバランス良く締める
  • これは緩める時と同じくバランス良く締めないとスナッピーが外れてしまう原因にもなりますので、要注意です。

  • ストレイナー側は引っ張りながら
  • ストレイナー側を止めるときは思い切り引っ張った状態でボルトを締めてください。人間が引っ張る以上の力でスナッピーは張られていますので、これで丁度良いセッティングになります。

誰でも簡単!チューニング伝授

さあいよいよチューニングを解説していきます。以下の方法で行えば誰でも簡単にいつでも同じチューニングが可能になります。こちらの動画でも流れを解説していますので、あわせて参考にしてください。

あると便利なチューニングキーを紹介

「TAMA / TDK10」などの突起がついているタイプのチューニングキーがおすすめです。まず初めに行うセットアップの際にとてもやりやすい形状となっているいため、作業効率もアップします。同じ形状のチューニングキーであればどれでも代用可能です。

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①チューニング前のセットアップで決まる?

まず初めに行うのがセットアップです。この作業をしっかり行うことができればチューニングは非常に簡単なものになります。
指の力でテンションボルトを締めるのですが、全力で締められなくなるところまで締めてください。この際に「TAMA / TDK10」などのチューニングキーだと突起部分を指で掴んで回すことができます。ピッコロなどの浅胴スネアなどは指で締めるのが難しい構造のため、このやり方がおすすめです。
ドラムヘッドを張る力も人間では到底出せない力で締められていますので、指で思い切り締めるくらいで丁度良いセットアップになります。

セットアップはどういう状態になっている?

セットアップするとエッジにドラムヘッドがピッタリくっついて乗っかり、叩いた際に音が鳴る最低限の状態となります。指で押した時にエッジの硬さを感じられればOKですが、もし柔らかい状態であればもう少し締めておいても大丈夫です。不安であればそのまま次の工程に進んでも問題ありません。

②締める順番と角度さえ覚えれば誰でも簡単!

セットアップができたらあとは簡単で、ポイントは「回す順番」と「角度」です。まず回す順番について説明します。

この数字の順に「対角線」を意識して回していきます。慣れないうちはドラムヘッドに鉛筆などで数字を書いておくのもおすすめです。


次に回す「角度」ですが、チューニングキーを差し込んだ状態から「何度回したか」を揃えていきます。例えばチューニングキーを持った状態で手首を逆側まで捻るだけで180°が測れます。そこまできっちり測る必要はありませんので、大体の角度が合っていればOKです。

これを自分が求めている音色になるように調節していきます。もっとハイピッチにしたかったらまた角度を決めてプラスして締める、ローピッチであれば緩めましょう。角度さえ合わせていれば、どんなピッチにしてもほとんどズレなくセッティングすることが出来る様になります。

スネアサイドとのピッチ、テンションバランスは①両面とも同じ、②スネアサイドが高い、③スネアサイドが低いの3つの組み合わせになります。分からなければ両面とも同じくらいにセットしてみてください。ベストバランスはスネアドラムによっても違いますので、要研究です。これはタムタムやフロアタム、バスドラムも同様です。

③慣れてきた人は音を聞いて微調整もアリ!

最後に出来る方はピッチで調整してみましょう。特に初心者の方は難しければ無理をする必要はありませんので、徐々に慣れましょう。
ピッチを確認する際はテンションボルト付近を指やドラムスティックなどで軽く叩きます。それぞれのテンションボルトのピッチを合わせていくことで微調整し、チューニングをまとめていきます。ドラムの場合は様々な倍音が重なり合っているため、正確なピッチを測るのは難しいため、そこまで神経質にならないようにしてください。実際にスネアドラムを叩いて良い音がしていれば何もテンションボルト毎のピッチが多少ずれていようが何にも問題ありません。

ドラム用のチューナーって存在するの?

つづみちゃん

動画内ではスマホアプリのチューナーを使用しましたが、ドラム用のチューナーも実は開発されています。ピッチではなくテンションを測る「TAMA / Tension Watch TW100」やHz数を測る「Over Tone Labs / tune-bot」などが有名です。いずれも自分自身でチューニングした後の確認や微調整用として使用することをおすすめします。

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定期的なクリーニングやメンテナンスはしっかりやっておくことで多大なるメリットがありますので、ご自身の大事な楽器を長く使用するためにも定期てに行っていきましょう。