ビーターの選び方&おすすめ10選[記事公開日]2024年1月28日
[最終更新日]2024年1月28日

多くのドラマーが一度はぶつかるであろうサウンドメイクですが、特にバスドラムの音色で悩むケースが多く見受けられます。シェルの素材やエッジ、ドラムヘッドなどの要素も大きいですが、キックペダルのビーターによってもそのサウンドは大きく変わります。この記事ではビーターの選び方とおすすめ製品を紹介していきます。

目次

ビーターとは? ビーターの選び方素材の違い形状の違い重量の違い おすすめビーター10選

ビーターとは?

ビーター

「ビーター」はキックペダルのパーツの一部であり、直接バスドラムのヘッドを叩くパーツのため、サウンドを決定づける重要な要素の1つとなっています。キックペダルが開発された当初はフェルトで作られていましたが、現在では樹脂やゴム、金属など様々な素材で作られており、それぞれ様々な音色や特性を持っています。音楽ジャンルや演奏環境によって使い分けるドラマーも多く、付け替えの互換性の高さや容易さから見ても初心者の内から知っておいた方が後々役に立つこと間違いなしです。

初心者必見!キックペダル基礎講座《種類と名称》

ビーターの選び方

ここでは3つのポイントに絞ってビーターの選び方を解説していきます。

素材の違い

素材はビーターを選ぶ上で重要なポイントの1つです。バスドラムヘッドを直接触れるビーターヘッドには様々な素材が採用されており、それぞれ異なるサウンド特性を持っています。基本的には素材が硬くなればなるほどアタックが強くなり、柔らかくなるほど倍音やサスティーンが伸びやすくなります。それでは素材の違いとその特徴を見ていきましょう。

フェルト

フェルト

最もポピュラーな素材が「フェルト」です。キックペダルが開発された1920年代から現在に至るまで多くのドラマーに愛用されており、オールラウンドに使用できるバランスの良いサウンドが特徴です。初心者から上級者まで1本は持っておくことをおすすめします。

ウッド

「ウッド」は硬質な素材であり強いアタックが得られるため、ハードロックやメタルなど激しいドラミングを好む方が使用する傾向にあります。速いBPMの曲や足数の多いフレーズなどで粒立ちを揃えたい場合におすすめです。

樹脂

フェルトとウッドの中間とも言える特性を持つのが「樹脂」のビーターヘッドです。フェルトよりもアタックが強く、ウッドよりも倍音やサスティーンが残るため扱いやすい素材です。フェルトの次に試してみると良いでしょう。

ラバー

「ラバー」は樹脂に近い特性を持っていますが、同じ素材でも硬いものから柔らかいものまであるためそれによって性質が大きく異なります。張り付くような独特の触感が好きな方はラバーがおすすめです。柔らかいものはアコースティックやカホンなどに向いています。

金属

アルミ合金やチタンなどで作られている「金属」のビーターヘッドも存在します。ウッドよりも硬く、強いアタックが魅力です。重そうなイメージがありますが、特にチタンは軽くて丈夫な素材のため、速いフットワークと粒立ちを求める方におすすめです。

スポンジ

アコースティック形態での演奏や音量を極力下げたい場合などには「スポンジ」素材のビーターヘッドが役立ちます。自宅での練習などにもおすすめな素材です。

形状の違い

ビーターヘッドの形状の違いはバスドラムとの接点の大きさに深く関係します。バスドラムとの接点が大きくなればなるほど音量は大きくなり、小さくなるほどタイトなサウンドになります。大きく分類すると以下の4つの形状になりますので、それぞれの特性を把握しておきましょう。

円筒型

円筒ビーター

「円筒型」はもっともポピュラーな形状です。アタックと倍音、サスティーンのバランスが取れており、円筒型の接点の大きさをスタンダードに考えると選びやすくなります。

球体型

球体ビーター

円筒型よりも接点が小さいため、アタックが出やすくタイトなサウンドになるのが「球体型」です。細かいフレーズを多用する方にはおすすめな形状と言えます。

楕円型

楕円型ビーター

球体型とほぼ同程度の接点の大きさを持つのが「楕円型」です。向きを変えることで複数のビーターヘッドを1本で賄える2ウェイ(フェルトと樹脂など)に採用されていることが多く見られます。

平面型

平面型ビーター

最も接点が大きく音量を稼げるのが「平面型」です。近年ではこの形状を採用するビターヘッドも増えてきており、しっかりと踏み抜くことで強いアタックも出せるため、現代のサウンドメイクにマッチしています。

重量の違い

素材、形状によってほぼ決定づけられている場合がほとんどですが、同じ素材、似ている形状のビターヘッドで迷った際には「重量」を比べてみましょう。重量が重いと遠心力が効きやすいため、パワーを出すことができますが、コントロールは難しくなり、軽いとコントロールが容易で繊細なタッチが可能ですが、パワーを出すことが難しくなります。一概に軽い方が良いという訳ではなく、自分自身に合った重量を選ぶことがポイントです。

ビーター比較のための参考動画

おすすめビーター10選

ここではおすすめなビーターとそれに応じたおすすめなジャンルもあわせて紹介していきます。

メーカー / 型名 素材 形状 重量 おすすめジャンル

Ludwig / L1286
フェルト 円筒型 約80g オールジャンル

Pearl / B-350XR
樹脂 平面型 約90g メタル
ハードコア


Danmar / 205
ウッド 円筒型 約85g パンク
ハードコア
メタル


TAMA / CB900AS
ブタジエン樹脂 平面型 約95g ロック
メタル

Kitano / K-BTI R-1
チタン 平面型 約75g ロック
ファンク
フュージョン
メタル


DW / DWSM101
フェルト
樹脂
楕円型
円筒型
約100g オールジャンル

YAMAHA / BT914A
ウッド 円筒型 約85g ロック
ファンク
フュージョン

SONOR / SN-PBPB
フェルト 円筒型 不明 ジャズ
フュージョン

VIC FIRTH / VKB3
フェルト+羊毛 球体型 約100g ジャズ
アコースティック

MEINL / CPB4
ラバー 平面型 約120g アコースティック
カホン

Ludwig / L1286

キックペダルの名機「Ludwig / Speedking」の標準装備として取り付けられているのが「L1286」です。多くの音源に収録されたバスドラムサウンドはこのビーターによって作られています。ロック、ポップスからジャズまで幅広いジャンルで活躍してくれるビーターです。

Ludwig / L1286を…
Aアマゾンで探す Sサウンドハウスで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す

Pearl / Extreme Impact Beater B-350XR

「Extreme Impact Beater B-350XR」」は「Pearl / DEMON XR」のために作られました。硬質樹脂+平面型形状の組み合わせにより強力なパワーと低音が特徴であり、メタルやハードコアなど重く速いビートが欲しい方は必見のビーターとなっています。

Pearl / Extreme Impact Beater B-350XRを…
Aアマゾンで探す Sサウンドハウスで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す

Danmar / HARD WOOD BASS DRUM BEATER 205

「赤りんご」「りんご飴」と呼ばれることもある「Danmar / HARD WOOD BASS DRUM BEATER 205」もメタルやパンク、ハードコアにマッチしています。倍音やサスティーンを抑え、強力なアタックを生み出したい方におすすめなビーターです。

Danmar / HARD WOOD BASS DRUM BEATER 205を…
Aアマゾンで探す Sサウンドハウスで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す

TAMA / Accu-Strike Cobra Beater CB900AS

樹脂とラバーの中間の性質を持つ”ブタジエン樹脂”を採用した「Accu-Strike Cobra Beater CB900AS」は「TAMA / SPEED COBRA 910」の標準装備となっています。高速連打の際でも均一なアタックを生み出すことができ、独特な触感が癖になるビーターです。

TAMA / CB900ASを…
Aアマゾンで探す Sサウンドハウスで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す

Kitano / K-BTI R-1

「Kitano / K-BTI R-1」は全世界の中でも珍しく、ビーターヘッドからシャフトまで全てチタンで作られています。重く硬いサウンドをイメージしがちですが、重量は軽くて非常に扱いやすく、バランスの良いアタックと倍音、サスティーンが特徴です。


Kitano / K-BTI R-1を…
Aアマゾンで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す

DW / Standard Two-Way Bass Drum Beater DWSM101

「DW」のキックペダルに標準装備されている「Standard Two-Way Bass Drum Beater DWSM101」は1本で2つの素材、形状を使い分けることができるビーターです。フェルト面は楕円型、樹脂面はやや円筒型となっており、ジャンルに応じて使い分けることで様々な場面で活躍できます。

DW / Standard Two-Way Bass Drum Beater DWSM101を…
Aアマゾンで探す Sサウンドハウスで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す

YAMAHA / BT914A

やや小ぶりなウッドビーター「YAMAHA / BT914A」は扱いやすく、アタックの効いたタイトなサウンドが特徴であり、ファンクやフュージョンなど細かいフレーズを演奏する際に適しています。パーカッションブロックやカウベルとの相性も⚪︎。


YAMAHA / BT914Aを…
Aアマゾンで探す Sサウンドハウスで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す

SONOR / SN-PBPB

「ジョジョ・メイヤー」が監修した「SONOR / Perfect Balance Pedal SN-PB」の標準装備ビーター「SN-PBPB」はハードフェルトを採用しています。オールジャンルで使用できますが、特にジャズやフュージョンとの相性が良いでビーターです。

SONOR / SN-PBPBを…
Aアマゾンで探す YYahoo!ショッピングで探す

VIC FIRTH / VKB3

VIC FIRTH VKB3

「VIC FIRTH / VKB3」はフェルトに羊毛を巻いたソフトなビーターです。アタックを抑え、豊かな倍音とサスティーンを鳴らすことができるため、特にジャズにマッチします。アコースティック形態での演奏にもおすすめです。

VIC FIRTH / VKB3を…
Aアマゾンで探す Sサウンドハウスで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す

MEINL / CPB4

ソフトラバーを採用した「MEINL / CPB4」はカホン用のビーターであり、接点が非常に大きいため手のひらでカホンを叩いた時のようなしっかりとした低音を生み出します。バスドラムにも使用できますので、アコースティック形態での演奏にもおすすめです。

MEINL / CPB4を…
Aアマゾンで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す

バスドラムのサウンドメイクに悩まれている方は是非この記事を参考に自分自身にあったビーターを探してみてください。この記事で紹介したビーターは比較的定番品になっていますので、自分自身でも色々なビーターを探してみることをおすすめします。

※当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。