目次
1:録音(レコーディング)とは? 2:アコースティックドラム or 電子ドラム、どちらを選ぶ? ├ アコースティックドラム録音のメリット、デメリット └ 電子ドラム録音のメリット、デメリット 3:録音環境ごとにおすすめな録音機材を紹介 ├ 録音環境を問わずおすすめな機材 ├ アコースティックドラム録音におすすめな機材 └ 電子ドラム録音におすすめな機材
シンバル、ハードウェア等も合わせて大体50万円以上のモデルであればある程度のクオリティでレコーディングが可能です。
アコースティックドラムセットの選び方はこちらの記事を参考にしてください。
アナログとデジタルの変換を行うことで楽器とPC(DAW)を繋ぐ役割を持ち、レコーディングの際にはほぼ確実に必要になる機材です。低価格モデルは機能や音質面でもあまり大きな違いは見られませんが、3〜4万円以上のオーディオインターフェイスになると音質が向上し、モデルによる違いが見られるようになるため、自分にあったスペックを選ぶ必要があります。アコースティックドラムや一部の電子ドラムでマルチトラック録音したい場合は、インプット端子が多いオーディオインターフェイスが必要です。入力端子に応じたマイクの繋ぎ方は表でまとめておきますので、自身が考える録音方法を合わせて入力端子の必要数を決めましょう。MIDI信号のやりとりもできるものはオーディオMIDIインターフェイスとも呼ばれます。
アコースティックドラムのレコーディングで使用する場合、ほとんどの方が8ch以上入力できるものを探しているでしょう。コストパフォーマンスや音質クオリティの点からおすすめ品を紹介します。
入力端子 | マイキング |
2 | オーバーヘッド(エアー)×2 |
4 | スネア、バスドラム オーバーヘッド(エアー)×2 |
8 | スネア、バスドラム ハイハット、タムタム、フロアタム オーバーヘッド(エアー)×2 |
12 | スネア×2、バスドラム ハイハット、タムタム、フロアタム ライドシンバル オーバーヘッド×2、エアー×2 |
※オーバーヘッドはクラッシュシンバルの上、エアーはドラムセットからやや離した場所に置くマイキングを指します。
TASCAM / US-16×08
もっともコストパフォーマンスに優れた多入力オーディオインターフェイスが「TASCAM / US-16×08」です。16入力、8出力で手頃な価格であり、非常に入手しやすくレコーディング初心者には持ってこいのインターフェイスです。ドラムだけでなくバンドでのレコーディングにも使用でき、オーディオだけでなく、MIDIも接続可能、専用の「Settings Panel」を使用すればセッティングも容易になり、iPadとの接続も可能な非常に万能なモデルと言えるでしょう。
TASCAM / US-16×08を…
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MOTU / Monitor 8
価格は高いですが、最大24インプット、8ステレオグループアウトという圧倒的な入出力数に加え、非常にクリアで高い音質でレコーディングを行うことができるのが「MOTU / Monitor 8」です。デジタルミキサーも搭載しているため、この1台だけでドラムレコーディングの質はグッと上がります。プロユースな機材ですが、とことんこだわりたい方には非常におすすめなオーディオインターフェイスです。周りに詳しい方がいない場合、自身で調べたり、勉強するのが必須なため、購入には少し覚悟がいるでしょう。
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おすすめのオーディオインターフェイスランキング:BEST 30 – Supernice!DTM機材
アコースティックドラム録音の場合には必須であり、ドラムサウンドを決定づける重要な役割を担っています。ドラムセットは幅広い周波数帯を持つ楽器で構成されているため、マイクもそれぞれに適したものを選ぶ必要があります。おおまかにどのような特性を持つマイクが適しているか表にまとめておきますので、確認してから選びましょう。ここでは初心者でも簡単に用意することのできるレコーディング用セットマイクを紹介します。
楽器 | 特性 |
バスドラム | ダイナミック 低音域 |
スネアドラム | ダイナミック 中音域 |
タムタム フロアタム |
ダイナミック 中〜低音域 |
シンバル類 オーバーヘッド |
コンデンサー 中〜高音域 |
エアー | コンデンサー 低〜高音域 バランス重視 |
※コンデンサーはファンタム電源(48V)によって動作し、クリアな録音が可能ですが、衝撃等には弱いマイクです。ダイナミックは音質の点ではやや劣りますが、高い耐久性が特徴です。
AKG / DRUM SET SESSION I
お手軽な価格で7本のマイクがセットになっており、マイクホルダーやクランプも付属しているコストパフォーマンスに優れたドラムマイクセットです。バスドラム、スネアドラム、タムタム、フロアタム、オーバーヘッドという内訳になっていますので、初心者の方でもセッティングが容易です。専用のハードケースも付属していますのでスタジオ等に持ち込んでレコーディングしてみましょう。
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AKG / DRUM SET CONCERT Ⅰ
DRUM SET SESSION Iよりもマイクのグレードが上がっており、特にバスドラム用のマイクは定番モデルである「D112 MKⅡ」を採用。より高いクオリティでのレコーディングを行いたい方におすすめなドラムマイクセットです。マイクの内訳はバスドラム、スネアドラム、タムタム、フロアタム、オーバーヘッドです。
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もしスマホで手軽かつ高音質で録音が可能だったら、試してみたい方は多いと思います。そんな方におすすめなのが「SHURE / MV88」です。
iPhoneやiPad専用ですが、Lightningコネクタ部分に挿すだけで高性能マイクで録音を行いながら動画も撮影できる優れものです。現在、流行っているショート動画などの撮影にはぴったりなアイテムですので是非試してみてください!
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アナログでEQ(イコライザー)直感的にイコライジングやボリューム設定、PAN振りなどが行える機材で、編集作業を楽にするだけでなく、オーディオインターフェイスの入力端子が少ない場合にも活躍するのがミキサーです。他にもエフェクトをかけたり、インターフェイスを通さずにモニタリングしたい場合にも使用できますので持っておくと便利な機材です。中にはオーディオインターフェイス機能を搭載したミキサーもリリースされていますので、やや持ち運びは大変ですが、ドラマーにはおすすめです。ここではオーディオインターフェイス内蔵の配信に特化したものを紹介します。
おすすめのハードウェア・ミキサーランキング:BEST 30 – Supernice!DTM機材
YAMAHA / AG06MK2
配信用オーディオインターフェイス内蔵ミキサーの大ヒット商品である「YAMAHA / AG06MK2」はドラマーにとってもおすすめです。マイクや電子ドラムを接続することで簡単に外部音源と合わせて配信も可能。ループバック機能もついていますので、モニタリングもしやすく、初心者でも扱いやすい機材を言えるでしょう。練習時に使用するミキサーとしても代用できますので持っておいて損はありません。
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マイクケーブルが代表的ですが、スピーカーケーブルやUSBケーブル、MIDIケーブルなど種類が豊富であり、更にそれぞれに数多くの製品が開発されています。レコーディングで使用する主なケーブルを下にまとめておきますので、どのケーブルを使用すればよいか分からないときは確認してみてください。
マイクケーブルは録音される音に影響を及ぼす要素の1つです。ややマニアックにはなりますが、実際に違うケーブルで録音した音源を比較すると音質の差や特性の違いが分かるでしょう。ここではやや高額ですが、クオリティ重視のケーブルを紹介します。
※ここで紹介したケーブル以外にも種類がありますので、あくまで主にレコーディングで使用するケーブルと考えてください。
Analysis Plus / プロオーバルスタジオマイク
米国で生産されている「Analysis Plus」は世界トップクラスのケーブルメーカーであり、高品質が特徴です。その分価格は非常に高いことからプロユースな機材となりますが、一度そのケーブルを体感してしまうと他のケーブルを使用できなくなってしまうほどのクイオリティを持っています。「プロオーバルスタジオマイク」はマイクケーブルの中ではトップクラスの性能を持っており、プラグ等をカスタムすることもできますので、自分好みのサウンドを求めることができるでしょう。
マイクスタンドをはじめ、マイクホルダーやヘッドホンホルダー、ミキサー用スタンド、譜面台などもレコーディング時には必要になってきます。オーバーヘッドなど高い位置にマイクを配置する場合には長めのスタンドが必要であり、バスドラム等の低い位置にセットする場合は脚の短いスタンドが適しています。またメーカーや価格帯によって安定性が変わってきますので、選ぶポイントと言えるでしょう。セルフレコーディングする場合、練習スタジオでレンタルできる場合もありますが、場所によってレンタル機材の有無が異なりますので、事前確認は必須です。
せっかく良い演奏ができてもマイクが倒れてしまったら台無しですので、マイクスタンドは耐久性や安定性が高いものが好まれます。スタジオ等のスタンドを借りるのでも良いですが、自分用のスタンドを持っておくのがおすすめです。
K&M / ブームスタンド、ショートブームスタンド
「K&M」はドイツのスタンドメーカーであり、マイクスタンド以外にも譜面台やキーボードスタンド、スピーカースタンドなど様々なスタンドを製作しており、世界中のアーティストから愛用されています。高い品質と耐久性が特徴であり、レコーディングにも最適です。タムやシンバル類はブームスタンドで、スネアやバスドラムはショートブームスタンドを使用するのがおすすめです。オーバーヘッドマイクスタンドも用意するとより便利です。
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電子ドラムに限らず、アコースティックドラムでレコーディングをする際でもモジュールやトリガーが活躍することは多くあります。楽器の振動や音を拾うトリガーが信号を送ることで、音源を内蔵したモジュールが音を鳴らす仕組みです。バスドラムに取り付けて早い連打など小さくなりがちな音を増幅したり、音量の振り幅を少なくしバランスを良くする効果もあります。最近ではアコースティックドラムと組み合わせたハイブリッドセッティングで使用されたり、録音機能を内蔵したモジュールも開発され、人気を博しています。
モジュールや、トリガーを使用すればアコースティックドラムでのレコーディングが手軽になったり、効率化を図ることができます。特に動画投稿をしている方達の多くが使用している機材を紹介します。
YAMAHA / EAD10
「YAMAHA / EAD10」はモジュールとトリガーという機能だけでなく、録音やエフェクト、撮影〜編集、アップロードまで可能なアプリとの連動などマルチな機能が搭載されたモジュール&トリガーとなっています。追加で6つのトリガーも接続可能であり、価格もお手頃なため、発売から爆発的な人気商品となっています。アコースティックドラムで簡単にレコーディングできるおすすめな機材の1つです。
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レコーディングに直接的に関係はしませんが、編集時(主にミキシング)にあると便利なエフェクトプラグインを紹介します。
WAVES / Horizon
ミッスク用プラグインとしておすすめなのが、WAVES製品の中でも録音した音源をミックス向けに特化したバンドル「WAVES / Horizon」です。アコースティックドラムでレコーディングした音をそのまま使用することは稀で、ほとんどの場合ミックスをする際に様々なエフェクトをかけていきます。チューニング、位相のズレ、ゲート処理、イコライジング、コンプレッション、リバーブ、パラレルコンプ、バスチャンネルコンプ、ディストーション、オートメーションなどHorizonなら全てを行うことができます。
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電子ドラムを使用すれば最も手軽かつ、誰でも簡単にレコーディングを行うことができます。特にオーディオインターフェイス内蔵の電子ドラムであれば、PCとDAWがあればUSBケーブルで接続するだけで、すぐに電子ドラムで叩いた音をそのままレコーディング(オーディオ録音)することができ、叩いたMIDI信号を録る、送ることで電子ドラム内蔵以外の音源を鳴らしたり、マルチトラックでオーディオ録音やMIDI録音をすることが可能なモデルも存在します。毎日の練習もしやすくなるため、電子ドラムを選ぶ際は演奏性や音質だけでなく、機能面もしっかり確認しておいた方が良いでしょう。
Roland / TD-27KV2
アコースティックドラムセットに近い音色や打感、反応だけでなく、DAWとの連動性に関してもUSBケーブル1本で最大28チャンネル送信が可能な、マルチトラックレコーディングを行うことができる高性能な機能を擁しています。MIDIデータでのレコーディングも1トラックにはなりすが、USBケーブル1本で行うことができるため、汎用性が高くどのようなジャンルでも重宝するでしょう。初心者の方でも電子ドラム本体の性能にこだわれば、すぐにレコーディングを始めることも可能です。
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ATV / aDrums artist Expanded Set ADA-EXPSET
「ATV」の電子ドラムモジュール「aD5」の一番の特徴はMIDIでのマルチトラックレコーディングが可能な点です。作曲、編曲上級者やエンジニアであれば分かると思いますが、レコーディングされたMIDIトラックは非常に便利で扱いやすいデータと言えます。後から音色を変えることや演奏位置の調整、ピッチの変更等々、様々な編集が行いやすいのが利点です。MIDIをメインにレコーディングを考えている方におすすめなモデルです。
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MIDIでレコーディングを行う場合、DAW上で設定した音源プラグインによって電子ドラムに内蔵されていない音源を鳴らすことができます。やや上級者向けの手法ですが、覚えておくと良いでしょう。
FXpansion / BFD3
最も優れたドラムプラグインの1つとして「FXpansion / BFD3」は必ず名前が上がります。設定などはやや複雑で初心者には難しいかもしれませんが、使いこなすことができればレコーディングの幅は確実に広がります。打ち込みなども直感的に作れますので、理想のドラムパターンを考えながら打ち込み、それに沿って練習したり、演奏するといった使用方法もおすすめです。
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上でも紹介した「YAMAHA / EAD10」などをはじめとしたモジュール&トリガーと、メッシュパッドを張ったドラムセット&ZILDJIAN L80 Low Volume Cymbal Setを組み合わせることで、アコースティックと電子が融合したハイブリッドドラムを作ることができます。
アコースティックの打感でストレス無く演奏しながら、モジュールを使用した本格的なサウンドかつ後から編集も容易なレコーディングが行えますので、取り入れているドラマーは増えています。これから先はこの「ハイブリッドドラム」が間違いなく台頭してくるでしょう。
録音機材を選ぶ際にはどういったレコーディングを行いたいかイメージするのが重要ですが、特に初心者の方にはハードルが高いでしょう。まずはスマホなどで気軽に録音し、無料のDAWやオーディオインターフェイス内蔵の電子ドラム等で徐々にレコーディングに慣れていくことをおすすめします。どんな方でもチャレンジすることができ、上達への近道とも言えますので、どんどん自分の演奏を録って、聞き返したり、発表していくことで新たな発見もあるでしょう。この記事を読んでいただいた方は是非セルフレコーディングにチャレンジしみてください!
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