ツーバス・ツインペダルドラマー特集《国内、海外総集編》[記事公開日]2023年9月24日
[最終更新日]2023年11月17日

ツインペダル

昔はハードロックやヘヴィメタルのイメージのあったツーバスやツインペダルですが、近年ではどのようなジャンルにおいても特にツインペダルを使用するドラマーは非常に多く、活躍しています。この記事ではツーバス(ツインペダル)を使用しているドラマーとそのバンドを紹介していきます。


目次

1:ツーバス・ツインペダルとは?ツーバスについて解説!ツインペダルについて解説! 2:ツーバスセッティングのドラマー海外のドラマー国内のドラマー 3:ツインペダルを使用するドラマー海外のドラマー国内のドラマー

ツーバス・ツインペダルとは?

まずはじめにツーバス・ツインペダルについて簡単に解説していきます。

ツーバス

ツーバス

バスドラムを左右に1つずつセットするセッティングや左右の足で演奏する奏法を「ツーバス」もしくは「ダブルベースドラム」と呼びます。(国内ではツーバス、海外ではダブルベースドラム(Double Bass Drum)が一般的です。)シンメトリックや派手な見た目を好むという場合もありますが、ほとんどのドラマーはワンバス(1つのバスドラム)では演奏することの難しいテンポの速い16分音符の連打や、難しいフレーズの安定性を高めるために使用しています。他にも表現の幅を広げるために左右のバスドラムのサイズやチューニングを違うものにして使用することもあります。

1940年〜50年代にかけてビッグバンドで活躍したジャズドラマー「ルイ・ベルソン」が初めてツーバスセットを導入したと言われており、意外にもツーバスのルーツはジャズにあります。その後多くのジャズドラマーがツーバスセットを取り入れ、60年代には「ジンジャー・ベイカー」「キース・ムーン」「ニック・メイスン」「ミッチ・ミッチェル」らがロックに、70年代には「ビリー・コブハム」「ナラダ・マイケル・ウォルデン」らがフュージョンに、「カーマイン・アピス」「トミー・アルドリッジ」「コージー・パウエル」らがハードロックにツーバスセットを持ち込みました。特に70年後半からのハードロック・ヘヴィメタルムーブメントとツーバスの連打は相性が良かったため、80年代以降もハードでヘヴィなサウンドを求めるバンドにツーバスは必要不可欠なものとなっていきます。

ツインペダル

ツインペダル

「ツインペダル」は1つのワンバスで「ツーバス」のように演奏できるキックペダルを指します。ツーバスに対して”バスドラムのチューニングを合わせる必要がない”、”スペースを取ることなく、セッティングも容易”といった利点が挙げられます。デメリットとしてはペダルやシャフトの性能に影響されやすいという特性がありますが、自身に合わせたツインペダルやセッティングを行えば問題ありません。

1968年に「Sleishman」というドラムメーカーが開発したツインペダルが世界初と言われていますが、真ん中にバスドラムを置き、左右にペダルを配置するというセッティングだったため、そこまで普及しませんでした。現在のツインペダルのようにワンバスにビーターが2つ付いたペダルを取り付け、そこから伸びたシャフトによって左側のペダルが動作するというような形になったのは、1983年以降であり、当時DWが発売した「DW5002」が元祖となっています。

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ツーバスセッティングのドラマー

ツーバスセットが特徴的、もしくはツーバスで演奏していることのあるドラマーを海外、国内別に紹介していきます。
※1つのバスドラムをダミーにしてツインペダルで演奏している場合も含みます。

海外のツーバスドラマー

Louie Bellson(ルイ・ベルソン)

元祖ツーバスドラマーの「ルイ・ベルソン」は「ジーン・クルーパ」や「バディ・リッチ」と並び、人気の高いビッグバンドジャズドラマーの1人です。

Ginger Baker(ジンジャー・ベイカー)

ロックで初めてツーバスを使ったと言われているのが「Cream」のドラマー「ジンジャー・ベイカー」であり、ツーバスを語る上では欠かせないドラマーです。

Keith Moon(キース・ムーン)

1960年代UKロック、モッズを代表するバンド「The Who」のドラマー。

Billy Cobham(ビリー・コブハム)

「Miles Davis」や「Mahavishnu Orchestra」との活動で知られるジャズドラマーレジェンドの1人。

Terry Bozzio(テリー・ボジオ)

「Frank Zappa」「Missing Persons」のドラマーであり、要塞ドラムセットの先駆者。

Carmine Appice(カーマイン・アピス)

「Vanilla Fudge」などで活躍したハードロック=ツーバスを決定づけたハードロックレジェンド。

Cozy Powell(コージー・パウエル)

「Rainbow」や「Whitesnake」等、1970年代を代表する多くのバンドを支えたハードロックレジェンドの1人。

Tommy Aldridge(トミー・アルドリッジ)

「Ozzy Ozbourne」「White Snake」等で活躍したヘヴィメタルツーバスドラマーの先駆者の1人です。

Dave Lombardo(デイヴ・ロンバード)

スラッシュメタル四天王「Slayer」のドラマーであり、「ゴッドファーザー・オブ・ダブル・ベース」の異名を持っています。

Neil Peart(ニール・パート)

カナダの英雄的プログレッシブロックバンド「Rush」のドラマー。360°ドラムに囲まれるセッティングが特徴的です。

George Kollias(ジョージ・コリアス)

デスメタルバンド「Nile」のドラマーであり、世界最速ツーバスドラマーの1人とも呼ばれています。

Mike Portnoy(マイク・ポートノイ)

プログレッシブメタルバンド「Dream Theater」の創設者であり、元ドラマー。3バスセットを用いることもあります。

Scott Travis(スコット・トラヴィス)

ヘヴィメタルバンド「Judas Priest」のドラマー。”Painkiller”のイントロフレーズは最も特徴的なドラムパターンの1つとして有名です。

Mike Mangini(マイク・マンジーニ)

「Extreme」「Dream Theater」のドラマーであり、過去には手・足ともにシングルストロークのギネス記録保持者でした。

Vinnie Paul(ヴィニー・ポール)

「Pantera」のドラマーであり、ギタリストのダイムバッグ・ダレルの兄。世界で最もヘヴィなサウンドを出すドラマーの1人です。

Joey Jordison(ジョーイ・ジョーディソン)

「Slipknot」で活躍したツーバスの高速連打やブラストビートを得意とするドラマー。

その他のツーバスドラマー
※アルファベット順、所属バンドは過去に在籍していたものも含まれます。

名前 所属バンド
Alex Bent
(アレックス・ベント)
Trivium
Alex Van Halen
(アレックス・ヴァン・ヘイレン)
Van Halen
Barriemore Barlow
(バリモア・バーロウ)
Jethro Tull
Bill Ward
(ビル・ワード)
Black Sabbath
Brooks Wackerman
(ブルックス・ワッカーマン)
Avenged Sevenfold
Charlie Benante
(チャーリー・ベナンテ)
Anthrax
Chester Thompson
(チェスター・トンプソン)
Weather Report
Chris Adler
(クリス・アドラー)
Lamb of God
Corky Laing
(コーキー・レイング)
Mountain
Daniel Erlandsson
(ダニエル・アーランドソン)
Arch Enemy
Danny Carey
(ダニー・ケアリー)
Tool
Derek Roddy
(デレク・ロディ)
Hate Eternal
Gene Hoglan
(ジーン・ホグラン)
Dark Angel
Jaska Raatikainen
(ヤスカ・ラーチカイネン)
Children of Bodom
Jerod Boyd
(ジェロッド・ボイド)
Miss May I
Jordan Mancino
(ジョーダン・マルシアーノ)
As I Lay Dying
Lars Ulrich
(ラーズ・ウルリッヒ)
Metallica
Les Binks
(レス・ビンクス)
Judas Priest
Marco Minnemann
(マルコ・ミネマン)
Independent
Mikkey Dee
(ミッキー・ディー)
Motor Head
Mitch Mitchell
(ミッチ・ミッチェル)
Jimi Hendrix Experience
Narada Michael Walden
(ナラダ・マイケル・ウォルデン)
Mahavishnu Orchestra
Nick Mason
(ニック・メイソン)
Pink Floyd
Nick Menza
(ニック・メンザ)
Megadeath
Paul Bostaph
(ポール・ボスタフ)
Slayer
Phil Taylor
(フィル・テイラー)
Motörhead
THE REV
(レヴ)
Avenged Sevenfold
Ron Tutt
(ロン・タット)
Elvis Presley
Ronald Bruner Jr.
(ロナルド・ブルーナー・ジュニア)

Independent
Roy Mayorga
(ロイ・マイヨルガ)
Stone Sour
Shawn Drover
(ショーン・ドローヴァー)
Megadeath
Simon Phillips
(サイモン・フィリップス)
TOTO
Steve Smith
(スティーヴ・スミス)
Journey
Thomas Lang
(トーマス・ラング)
Independent
Tico Torres
(ティコ・トーレス)
Bon Jovi
Tomas Haake
(トーマス・ハーケ)
Meshuggah

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